露中、米国の脅威を背景に北朝鮮沖で合同軍事演習:水中戦を主に想定

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「海上合同作戦2017」 - Sputnik 日本
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中国海軍の艦隊が、国際露中合同軍事演習「海上合同作戦2017」の第二段に参加するため、ウラジオストクに到着した。演習は、「ピョートル大帝湾」とオホーツク海の南部の間、日本から見れば北に位置した場所で行われる。演習の第一段は今年の7月にバルト海で行なわれていた。ロシアの軍事専門家ワシーリー・カーシン氏は、スプートニクに、この演習の特徴についてコメントした。

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今年の演習は、海戦における新しいアスペクトにアクセントが置かれている。何よりもまずそれは、水中戦を行なうことと関係している。他方で、これまでの演習と違うのは、演習には空挺部隊が参加していないということだ。海軍歩兵部隊は演習に参加し岸辺での合同トレーニングをするが、空挺部隊の上陸訓練は演習プログラムの基本項目には入っていない。そのかわり初めて、海の深いところで救助活動を行う装備を備えた露中の潜水救難艦が合同軍事演習に参加する。ロシアの対潜水艦戦闘機、露中の対潜水艦ヘリコプターも参加した。ロシア太平洋艦隊の潜水艦も二隻参加する。おそらくこれらの艦隊は、露中の混成軍を見つけて救出するという課題をこなすことになる。ロシア側からは、太平洋艦隊の最新型のコルベット艦「ソヴェルシェンヌイ」プロジェクト20380が演習に参加する。ロシアの太平洋艦隊の海軍、海上設備の刷新は非常にゆっくりなテンポでしか進んでいないため、中国の新しくて現代的な艦隊と合同演習をする際にも、ロシア側からはソ連時代にできた古い艦船が参加している。

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もっと古い戦艦も演習に参加している。対潜艦「アドミラル・トリブツ」プロジェクト1155と、ミサイル巡視船「R-11」だ。中国の艦は駆逐艦「石家荘」プロジェクト051S、ロシア製の対空ミサイルコンプレックスを搭載した「S-300FM」、長距離遠征で有名なフリゲート艦「大慶」を含め、ほとんど最新型である。露中合同演習のプログラムの中で、水中戦の意義が増していることは、ロシアと中国の間の信頼が軍事面において深まり、複雑な問題についての情報を交換する準備ができているということを示しているのかもしれない。ロシアと中国のこの分野での協力は、ロシアとインドに比べれば、そんなに前から行なわれているというわけではない。インドはロシアの原子力潜水艦のリース契約を行なっている。ともかく、中国がロシアと協力する目的は、ロシアとインドが築いているのと同じくらいのレベルに、両国の信頼レベルを到達させることだろうと予測できる。

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ロイター通信は以前、中国の新華社通信を引用して「ロシアと中国は、米国が北朝鮮に関わる問題を軍事的手段で解決するかもしれないと警告した後に、北朝鮮沿岸で合同軍事演習を始めた」と伝えた。しかし北朝鮮をめぐる現在の緊張状態との繋がりについては、演習の報告の中で触れられてはいない。これより前、米国のトランプ大統領の側近のうち、外交に関与している3人が、北朝鮮問題の軍事的手段による解決の可能性について言及していた。特にティラーソン国務長官は、アメリカ政府は北朝鮮問題の平和的解決の手段を見つけようとしているが、軍事的手段というのも、それが第一優先ではないが、やはりあり得るとの見解を示した。

中国ロシアは、何度となく、北朝鮮問題の平和的解決を呼びかけている。

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