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スクリパリ氏父娘に対してロシアが有毒物質を使用した「可能性が高い」と証拠なしに非難することによって、英国政府は、ロシアが化学兵器の一部を「隠蔽」し、その化学兵器を「使用」したとの問題を事実上提起した。それに従い、1993年の化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約による義務に、ロシアが「違反」しているとの非難が提起されている。この条約は、軍縮・不拡散分野における最も効果的な多国間条約の一つであり、その起源には我が国の存在があった。そのため、我々は、英国よりも大きくさえある程度において、状況の完全な形での解決に関心を持っている。
英国の申し立てのあらゆる不適切さにも関わらず、化学兵器禁止条約(CWC)の規定に従って問題を解決する文明的な方法があるし、それだけではない。2国間ベースで(疑惑の根拠がある場合)有する諸問題を解決、OPCWの執行理事会への提出、問題調査のための専門班の創設などだ。一方、協力への我々の呼びかけにも関わらず英国は国際法の場で行動することをあからさまに拒否している。協議の提案は拒否された。捜査資料へのアクセス提供の申請は却下。その代わりにプロパガンダ的ヒステリーと根拠のない非難がロシアに向けられている。我々はS.スクリパリ氏とその娘の中毒事件に関する英国からの正式な要請を一切受け取っていない。これは、英国側が実際には一切の証拠を持っておらず、そのためにただソールズベリーで起きた犯罪捜査において我々と協力することが不可能であることを示唆する。
北大西洋条約機構(NATO)の同盟国(何よりも米国)は一切の思案なしに声を合わせ保留なしに英国の馬鹿げた考えを支持し、ロシアこそがソールズベリーでの事件に「関与」したとする英国の見解への「完全な信用」について繰り返している。これはただ、ロシアに対する西側諸国の前もって計画されたキャンペーンについての話が進んでいることを再確認するだけだ。情報・プロパガンダ戦の、啓蒙されておらず不注意だが極めて感じやすい公衆に強力な影響を与えるよう計算した、この数年で洗練された手法が使われている。
ロシア連邦では「ノビチョク」といった仮の名前の研究開発は一切行われていない。1992年の大統領令に従い、ロシアにおける化学兵器分野のソ連の開発機関は活動を停止した。2017年には全ての保有する化学兵器は廃棄された。
一方、1990年中旬、西側の特殊部隊は西側諸国に一連のロシアの専門家といくつかの文書を運んだ。彼らの協力により英国、チェコ、スウェーデン、米国で研究が続けられた。これらの諸国は、何らかの理由で西側諸国において共通の名前「ノビチョク」と分類される新たな毒物の開発において成果を出した。これらの事実は人気のリソースを含むNATO諸国のオープンソース200以上で確認され、反映されている:
https://en.wikipedia.org/wiki/Novichok_agent
いわく事件で使われたという毒物の識別は、ポートンダウンにある英国防省の科学技術研究所で行われた。この研究所では当タイプ含む化学兵器の開発生産が行われた。