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アントノフさん「日本は、攻撃の得意なコロンビアがいるグループHという難しいグループに入ってしまいました。コロンビアは最強で1位突破するとして、日本はセネガル、ポーランドとはレベル的に近いと思います。全体的にアフリカのチームは30年前と比べてぐんと強くなり、強豪相手に大きな差をつけられて負けることはまれです。ですが、アフリカ勢には規律・鍛錬といったものが足りないので、日本はそれを利用することができるでしょう。とにかくセネガル戦で点を稼がないといけません。
開催国ロシアも日本と同じような状況、むしろ、日本より望み薄かもしれない。最新のFIFAランキングでは70位と、ホスト国にもかかわらず出場国中最低に落ち込んでしまった。ロシアはサウジアラビア、エジプト、ウルグアイと対戦する。アントノフさんが応援しているのはもちろん祖国ロシアだが、その声は暗い。
アントノフさん「ロシア代表と日本代表は、チームの雰囲気が悪くグループリーグの突破が難しいという点で似ています。唯一違うのは、日本はハリルホジッチ氏を更迭しましたが、ロシアはチェルチェソフ監督を残したことです。内部の人間関係の悪化から、彼はイーゴリ・デニソフを召集しませんでした。アレクサンドル・ココリン、ヴィクトル・ワシン、ゲオルギー・ヂキヤといった強い選手らも怪我を負い、回復が間に合わずW杯に出場できません。ロシア代表は去年の秋から一回も勝利しておらず、ロシアのサポーターは危機感をもっています。ロシアが勝てるとしたらサウジアラビアでしょう。エジプトには最強選手の一人と言われるモハメド・サラーがいますからね。最近の結果を見ていると、ロシアがグループリーグを勝ち抜けるかと言うと…悲観的にならざるを得ません」
アントノフさん「ユーロ2016の観戦でフランスに行ったのを含め、ここ数年で何度かヨーロッパを訪れましたが、守られているという感覚はなく、恐怖感さえありました。それに比べ、ロシアは危険地帯からの不法移民もいませんし、安全を確保することに非常に力を入れていると思います。ヨーロッパでテロが多発するよりも前の90年代、ロシアでは多くのテロが起こりました。その経験に学び、この20年間、ロシアの特務機関はテロを未然に摘発する経験を蓄えてきたのです。」
サッカーW杯ロシア大会の開幕は14日。開幕戦はロシア対サウジアラビアで、モスクワのルジニキスタジアムで開催される。