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志願者15人が参加した一連の実験の結果、5本目の手足を完全に意識的に操ることを我々の脳が可能にすることが分かりやすく示された。ある実験では、物を手に取って離す能力がテストされ、別の実験では、ボールのバランスを維持してボールを指定されたポイントに転がす能力がテストされた。そして、このことは全て、同時に3本の腕を使って行われた。
「余分の」腕は、あたかも身体から伸びているかのように、被験者の身体に固定された。志願者らの頭には、義手をコントロールするコンピューターにそのデータが伝達される脳波を引き出すための複数の電極が配置された。およそ80%の参加者が、課題を全て実行することができた。ただ、一部の人が課題を申し分なくこなした一方で、他の人の成績は全く悪かった。学者らはこれを、調整を行ったり注意を集中させたりするその人に特有の能力と関連づけている。
今回の研究調査は、片方の腕を失った人々への支援を目的としている。この開発の革新性は、現在利用されている電気工学的な義手が腕にある末梢神経からの信号、あるいは筋肉の活動の情報を受け取るのに対し、新たな義手は脳の信号を利用して人工の腕を操ることを可能にするという点にある。