独「フォーカス」誌によれば、調査では46人の被験者に10週間にわたってホウレンソウの抽出物または偽薬を摂取させた。調査開始時と終了時に被験者の筋肉の重さとベンチプレス力を調べたところホウレンソウを摂取した被験者の筋肉組織は著しく増量していることがわかった。これはホウレンソウに「植物性ステロイド」の異名を持つエクジステロンが多く含まれていることによるもの。
血中のエクジステロンのレベルだけではこれがドーピングの錠剤を摂取したためなのか、ホウレンソウを大量に食べたせいなのかは判定できないことは注目に値する。この他、エクジステロンの1日に6キロ近い量のホウレンソウを摂取しないと血中にドーピング効果が表れるレベルには達しない。
このためWADAがベルリン自由大学の研究者らの弁に耳を傾ける可能性はさほど大きくない。
ホウレンソウはミネラル、ビタミン、たんぱく質が豊富で体に良い。また以前に考えられていたほどではないものの、それでも葉の部分に含まれる鉄分量は多い。