ロス警察がロシア出身のホームレス・オペラ歌手をスターに変えた

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9月27日、ロサンゼルス市警察はイタリアのジャコモ・プッチーニが作曲したオペラ『ジャンニ・スキッキ』中のアリア「O mio babbino caro(私のお父さん)」を無人の地下鉄ホームで女性が歌う様子をツイッターとインスタグラムに投稿した。投稿後、動画はすぐさま数万回も再生され、瞬く間に彼女は有名人となった。

「400万の人々がロサンゼルスをホームタウンと呼んでいる。ここには400万の物語りがある。400万の声がある……時には立ち止まり、その声に耳を傾ける。素晴らしい声がそこには聞こえるから」、警察はこのように投稿をコメントした。

ジャーナリストらは我先に歌い手の身元確認を急いだ。同地のアルメニア人コミュニティがABCニュースに語ったところによれば、彼女はホームレスで、さらにはロシア語話者であることが明らかになった。

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4 million people call LA home. 4 million stories. 4 million voices...sometimes you just have to stop and listen to one, to hear something beautiful.

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数日後、ABCニュースとロサンゼルスタイムズ紙がほぼ同時に女性の居場所を突き止めて取材を行った。本人の話によれば、名前はエミリー・ザモルカ、年齢は52歳。彼女は24歳の時にロシアから渡米しており、ロシア出身という証言は事実だった。話によれば、彼女は子供のころからテレビ番組のオペラ歌手をまねて、歌の勉強をしていたのだそうだ。

米国で彼女は音楽の教師をして生計を立てていたが、2005年に健康を損なってしまった。同じくロシア出身の友人らがロサンゼルスの病院で治療を受けるよう勧めたらしい。しかし、友人らの支援はいつまでも続かなかった。生計を立てるため、彼女はカフェやレストランでアルバイトをはじめた。そして路上で歌うこともあった。しかし、それもバイオリンを盗まれて、やめてしまったようだ。

彼女の歌声に心を動かされた警官が、撮影の許可を求めた。ザモールカはネットに公開しないことを条件に許可した。

現在、ロサンゼルス警察は女性の新居に必要な資金の募金活動を開始した。目標額は6万5000ドル。そのうち、すでに4万6000ドルが集まっている。

そして女性は「リトル・イタリア」のオープニングセレモニーに招待された。これはイタリアの伝統を継承するイベントとして、ロサンゼルスでは知られている。

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