「イグロミール・コミコン」は全てのインタラクティブゲーム、つまりコンピューターゲーム、モバイルゲーム、ゲーム機コンソール用プログラムのファン、そして全てのポップカルチャー(映画、シリーズ、漫画、コスプレなど)のファンにとってパラダイスだ。この2大ジャンルの共同イベントはすでに恒例となり、ギークカルチャーの数十万人を一堂に集めている(2018年の入場者数は16万人以上だったが、今年は実感としてそれを遥かに超えている)。
朝 コスプレと第一印象
まずはコミコン入場希望者の長蛇の列を見て欲しい。2kmはゆうにある。
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英雄のように長蛇の列を克服すると、すぐに、騒がしくて混雑しているものの、現代の娯楽産業の非常にカラフルで壮大な祝祭の雰囲気に溶け込むことができる。
4つの巨大ホールで一番に目がいくのは、コスプレイヤーたちの見事な衣装だ。
これは何のゲームや映画の人物かな、などと想像するのもまた楽しみだ。
「イグロミール・コミコン」のロシアコスプレイヤーの努力は、これまた特筆に値する。
本イベントに参加するまでに、コスチュームのデザインや製作に果てしない時間をかけているだけでなく、肉体的な苦悩も少なくないのだ。
「背中が痛いです。羽の重さは20kgですから」と天使姿の女性は打ち明けてくれた。もちろんプロの微笑みは絶やさない。
周りを見渡すと、ありとあらゆるゲーム製作会社(任天堂、ソニー、ブリザードなど)、映画関係、コミックス出版のブースが並んでいる。
最も長い行列を作っていたのはブロガーとメディア関係者だ。
ロシアゲーム界の神、今回のメインゲストである小島秀夫氏の新作の非公開お披露目を待っていた。
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そこに私たちも行ってみることに。
昼 小島秀夫氏の新作特別プレイ
ゲームデザイナーで、「メタルギア」の作者である小島秀夫氏は、小島氏とその会社であるKojima Productions初製作による新作「デス・ストランディング」の特別ゲームプレイが入った、40分映像を自らモスクワに持参した。
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デス・ストランディングは、小島氏によると、コンピューターゲームと映画の間のような存在だという。
デス・ストランディングのキャラクターには有名な役者(「ウォーキング・デッド」のノーマン・リーダスと「ハンニバル」のマッツ・ミケルセン、ちなみに後者もモスクワを訪れた。)の外見と声が与えられた。ゲームは、美しいが危険な代替未来のアメリカで、隔離されたバンカーの住民に必要な物資を届ける運び屋の物語だ。
このゲームの最大の特徴は、世界中のプレイヤーらが、ヒントや役に立つアイテムを残したり、ゲームの中でお互いに助け合うことだと小島氏は語る。世界中のプレイヤーはゲームの世界で孤独ではないと感じることができるそうだ。
公開の後、小島氏と参加者との交流会があった。
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ハリウッドの役者らと仕事をするのは大変だったかと言う質問に、小島氏は、忙しい俳優らのスケジュールに合わせるのは確かに大変だったと答えた。
ゲームリリースは11月8日の予定だ。
夜 ロシアにおける「天気の子」試写会
日本に住む人はすでにこの夏、新海誠監督の新作映画「天気の子」を観たかもしれない。これは二人の高校生の友情の話で、そのうちの一人、少女は特別な能力を持っている。彼女は雨を止め、雲を蹴散らすことができるのだった。ちなみに日本はこの作品をアカデミー賞に出品している。
ロシアでの本作品の初公開は10月31日だが、「イグロミール・コミコン」ゲストは先立って、新海誠監督の見事なスタイルと感動的なストーリーに浸ることができた。
試写会に参加した人の中には、「とても優しい映画で、『君の名は』(新海監督の前作)よりも気に入った」というコメントがあった。
また若いカップルは「映画が終わって欲しくないと思った」と感想を語った。
何より観客に印象に残ったのは絵柄、特に空と雲だという。
「あの美しい雲を見た?あれはすごい!」という感嘆の声が聞こえた。