孫会長は3日、感染拡大に同じく危機感を募らせる楽天の三木谷浩史社長と電話会議を実施。2人の実業家は、非常事態宣言を発令後、3週間で感染者が100倍に増えた米ニューヨーク州の事態を東京にシュミレートさせ、対岸の火事ではないと警鐘を鳴らした。
安倍首相は同日3日の本会議で必要となれば緊急事態宣言するものの、現状ではぎりぎり持ちこたえているとの認識を示していた。
三木氏は、「2カ月後には、数十万人以上が感染する可能性大」と危機感を募らせ、現状はすでに緊急事態であるとの認識から安倍首相へ直ちに緊急事態宣言の発令を要請した。
ソフトバンクの孫社長と電話会議で意見交換。超危機的状況の認識共有。5日で倍ということは、50日で2の10乗で1000倍。2ヶ月後には、数十万人以上が感染する可能性大。これが緊急事態でないとはどういうことなのか?安部さん、今すぐ緊急事態宣言をお願いします!
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) April 3, 2020
一方の孫氏もニューヨーク州の感染数推移を数値化し、日本政府の決定を出すのに時間がかかる場合、東京都が独自に緊急事態宣言を出すべきか、ユーザーに見解をたずねた。その結果、85%を上回る回答者が危機感を募らせており、今すぐ宣言を出すべきとの認識を持っていることが明らかになった。
もし政府の決定に時間がかかる場合、
— 孫正義 (@masason) April 3, 2020
東京都で(法的強制力が無くても)独自に
緊急事態宣言を出すべきだと思いますか?
孫氏は4日、マスク100万枚を海外の工場から調達し、政府マスクチームと連携して優先度の高い医療機関、介護施設へ寄付を行うと発表している。孫氏は3月に無償の検査キットの提供を提案したものの、医療関係者らからの理解が得られずに提案をひっこめている。
新型コロナウイルス
中国当局は12月末、 武漢市で原因不明の肺炎が発生したと発表した。 最初の患者たちは海鮮市場に出入りしていた。
専門家らは、 暫定的に新型コロナウイルスCOVID-19が疾患の原因と判断した。
中国に続き、イタリア、米国、スペインで、特に多く感染が広がっている。
世界保健機関(WHO)は3月11日、新型コロナウイルスの拡大はパンデミックとなったことを明らかにした。