コロナ下で外食産業は大きな損失を被っており、ニューノーマルに対応できず閉店する店舗もあれば、適応してテイクアウトに移行する店もある。景気の不安定に加え、常に感染リスクがつきまとい、さらには必需品(マスク、消毒液)も不足している。決して状況は芳しくない。しかし、たとえこのような状況下でも、レストランビジネスは続いている。在日外国人企業家がどうやって現状を乗り切ろうとしているのかは別の記事に委ねるとして、今明らかなのは、誰もが厳しい時期にあるということだ。
このような現状の中、日ロ文化交流推進協会は日本にあるロシア料理レストランへの支援を決めた。その決断を山地さんは単純に人として支援したいと思ったからだと説明する。「有名な芸能人の人とかアスリートの人とかが、ローカルのエリアに寄付したりする取り組みを見て、ロシアと携わりがある中で、在日ロシア人たちに向けて何か支援できるようなことがないかなと思いました。」料理家の中川亜紀さんと相談し、日ロ文化交流推進協会は約5000枚のマスクを東京、京都、名古屋の7つのレストランに寄付した。山地さんと中川さんはレストランと連絡を取り、顧客へのささやかなプレゼントとしてテイクアウト注文にマスクのおまけを付けることを提案した。顧客にはおそらくロシア人もいるだろう。「ロシア料理屋さんにきてくれているリピーターの人たちの中には、ロシア人の方が多いだろうなという予想の中で、ロシア料理屋さんに送ることが、もしかすると、ロシア人を中心に届くんじゃないかなと思いました」。
日ロ文化交流推進協会が連絡を取ったレストランの中に、東京の有名な「カフェロシア」がある。レストラン代表者は次のように感謝の言葉を述べた。「マスクの寄贈ありがとうございました。ご来店されるロシアのお客様、当店スタッフの伝を使って多くのロシア出身者の手に渡るよう努めます。」
© 写真 : 日ロ文化交流推進協会マスク
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© 写真 : 日ロ文化交流推進協会日ロ文化交流推進協会代表の山地英明さん
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日ロ文化交流推進協会代表の山地英明さん
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山地さんは、この慈善活動は協会の活動全体にも、彼自身の個人的な成長にも好影響を与えたと語る。「何かしたいとは思いましたが、自分の中であまりにもできることの幅が少ないです。でもマスクを送ることは多少力になれるかなと思いました。あくまでもきっかけはマスクですが、このニューノーマルの時代の中で『ロシア』という文脈の一つキーワードにして、他に何か支援できることがあれば、これからも行っていきたいと思います」。彼はまた、状況が収束すればすぐにでも7軒すべてのレストランを訪れ、大好きなブリヌィを楽しみたいと語った。