22年前に絶滅したモウコノウマのクローン化に成功 米国

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米国では、絶滅危惧種に指定されているモウコノウマ(プルツワルスキー)のクローンに成功した。この馬はロシアの自然学研究者のプルジェワルスキー氏が19世紀に発見したアジアの野生馬の一種で、1998年には野生下で完全に絶滅していた。絶滅危惧種の動物の遺伝子データの保存・復元に取り組む組織Revive & Restoreのサイトで報告されている。

病理学者で遺伝子学者のクルト・ベニルシュケにちなんで名付けられたモウコノウマの仔馬「クルト」は8月6日、米カリフォルニア州サンディエゴ動物園で生まれた。

Revive & Restoreは今回、ペットのクローン化に取り組む米企業ViaGenと共同で1980年に凍結保存されたモウコノウマの遺伝子の復元に成功した。

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同組織は、今回のクローンで用いた細胞について「1975年に英国で生まれた種牝馬の細胞で、1978年に米国に移された」と説明している。

モウコノウマは現在、世界で約2000頭生存しているが、これらは全て1970年代に絶滅を避けるために保存された12種の子孫にあたる。

米国の生物学者ベン・ノバク氏はツイッターで、17年間の研究を経てモウコノウマのクローン化に成功したと発表した。同氏は、今回の成果を科学的なブレークスルーと評している。

生まれた仔馬のクルトに今後、近親交配の影響にさらされているモウコノウマの遺伝子プール(繁殖可能な個体からなる集団が持つ遺伝子の総体)の多様化が求められる。

モウコノウマは、ロシア人のニコライ・プルジェワルスキーが1879年、中央アジアで発見した馬の一種。モウコノウマは現在、世界中の動物園、専門の飼育機関、保護区にのみ生存している。ロシアやモンゴル、中国では、モウコノウマの個体数を野生下で回復させる試みが行われている。

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