米国の人種差別による経済損失は16兆ドル 過去20年間

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米国における人種差別による過去20年間の経済損失は16兆ドル(約1700兆円)にのぼる。通信社ブルームバーグが、米シティグループのアナリストらが実施した調査を引用して報じた。

調査の責任者ディナ・ピーターソン氏によると、黒人のアメリカ人は人種差別により、特に住宅ローンを拒否されている。ピーターソン氏は、「住宅の人種的分離」は、治安のいい地区にある住宅へのアクセスに関して肌の色が異なる米国人たちの不平等につながっていると指摘している。治安のいい地区に住むことは、良い学校へのアクセスも意味しており、これにより将来的に黒人が権威ある仕事に就く可能性が低くなる。

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ピーターソン氏は、米国ではすべてのレベルに人種的分離が存在すると指摘している。同氏によると、米国で最も権威ある大学を卒業した黒人の給料は、白人の同級生よりも安い。また黒人は自身のスタートアップにベンチャー投資を呼び込むことが白人起業家よりも難しいという。ピーターソン氏によると、人種的分離がなければ米国経済は過去20年間でさらに610万人の雇用を獲得していたはずだという。

ピーターソン氏は、当局が黒人と白人の差別を解消することができた場合、米国の国内総生産は今後5年間で5兆ドル(約525兆円)増えると主張している。

先に、米国のジョー・バイデン前副大統領は、ドナルド・トランプ現大統領を米国史上初の「人種差別主義の大統領」と評した。

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