報道関係者は、ペルー保健省のウェブサイトにてピラール・マゼッティ保健相の言葉を引用している。
「我々はコロナウイルス用のワクチンを入手することに非常に不安を抱いている。どの国もワクチンに関するある一定のリスクを負う準備ができているが、我々はあまり大きなリスクを冒すことはできない。」
保健省によると、ワクチン製造業者との協定に調印しないという決定は、コロナウイルスに対するワクチンの購入に係る官庁間専門調査委員会の結論に基づき、ウォルター・マルトス首相とマリオ・ロペス・チャバリ外相が共同で受諾した。
特に、同省の報道関係者は、9月初旬にアストラゼネカ社が患者の副作用(脊髄の炎症)が原因で、米国でのコロナウイルスワクチン臨床試験の第3段階を中断したこと指摘している。そのうえ21日には、ブラジルでこの薬の研究に参加したボランティアの28歳の男性の死が明らかとなった。
3月中旬、ペルーではコロナウイルスの感染拡大により、緊急事態が宣言され、厳格な検疫の導入の後、外出禁止令が導入された。5月には、段階的な制限の解除と経済活動の再開が始まった。保健省の情報によると、ペルーでのコロナウイルス感染者は87万6885人、死者は3万3937人を記録した。
アストラゼネカ社のワクチンで治験者に副作用が見つかった件を受け、日本ではほぼ1ヶ月後の10月2日に臨床試験が再開された。一方、アメリカでは依然として中断されたままである。
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