ロシアのアナリストらは、今年2020年の大統領選挙では前回2016年の大統領選の傾向が再び繰り返されたとの意見で一致している。2016年の選挙は、選挙前の世論調査では民主党候補のヒラリー・クリントン氏の勝利は確実だと予測されていたが、共和党候補のトランプ氏が勝利した。
「トランプ氏は今年2020年、2016年の選挙よりも一般有権者からの票が多いため、民主党の楽な勝利や圧勝について述べることは一切できない。その反対に結果は、前回の選挙でトランプ氏が選ばれたのは2016年米大統領選挙における所謂ロシアの干渉による『産物』でもなければ、米史上における『偶発的な手違い』でもないことを示している。今年、社会学者たちはほとんどすべての接戦州でトランプ氏の敗北を予測したが、それとは反対に、トランプ氏はその大多数の州で勝っている。ドナルド・トランプ氏は、現在米国社会に存在する深層にある問題や矛盾を反映し、自国ではっきりそれとわかる支持を得ている。国は明らかに分裂している。共和党と民主党間の最も激しい内政闘争と対立は今後も続くだろう。そしてこの状況は、選挙の結果がどうであれ、たとえバイデン氏が勝ったとしても、続くだろう。」
「これは、なぜ人々は事前にある意見を表明していたのに異なる投票をするのかを分析するための非常に重要な側面だ。なぜならこれは、米国のような民主主義の国で現在、非難を呼ぶ可能性があるため米国人が自分の意見を公に述べるのを恐れていることを意味しているからだ」。
これはトランプ氏にとって驚異的な結果だ。各大統領は米国の歴史の中で言及されるという栄誉を得るが、すでにメディアでは現在、トランプ氏の在職期間について書籍が書かれるという意見がある。ススロフ氏は、次のような考えを示している。
「トランプ氏は、米国の内外政策の発展における新しい主流の傾向を具象化しているため歴史に残るだろう。トランプ氏は、ケネディ大統領とリンドン・ジョンソン大統領の在職期間の1960年代に始まった米国の国内政治の時代を終結させた。米国の外交政策についてだが、そこでは冷戦終結後の時代に始まった所謂パクス・アメリカーナ(米国とソ連の影響範囲の境界決定の時期)時代が終わりつつある。トランプ氏は、米国をもはや親切な世界的指導者のようには見せようとせず、米国を自国の強化とその他の大国との競争のために懸命に戦わせ、根本的に新しい外交政策の基礎を置いた。この主流の傾向はまさにトランプ氏(同氏がその創設者)から始まり、今後10年続くだろう。」
米国では3日、大統領選が行われた。この投票で米市民は大統領と副大統領、上院議員35人、全下院議員、知事13人を選出する。現職のドナルド・トランプ大統領(共和党候補)と、バラク・オバマ前大統領の前副大統領のジョー・バイデン氏(民主党大統領候補)が当選を目指し勝利を競い合っている。
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