同実験室は「これだけ強いX線放射が地球上で観測されたのは、2017年9月以来初めて」と発表している。
研究者らの観測で、11月は8日までの期間ですでにCクラスの等級の太陽フレアが29回確認されている。2020年1月1日からこれまでの期間で太陽では計48回のフレアが起きており、そのうち47回がCクラス、1回はM クラス(平均値がCクラスの10倍)のX線強度。この結果から同実験室は、「11月の最初の8日間で(2020年)全期間を通した以上の爆発現象が起きたことになる」と締めくくっている。
太陽の活動が活発化した理由は、多数の黒点がひと固まりのグループになったこと。黒点の集積は先週に確認されていた。太陽X線天文学実験室のサイトは「今日の時点ですでに黒点の集まりは地球に向いている太陽の側面に出ており、現在、太陽の円形の中心部に集まっている。これが我々の惑星に最大限の影響を与えている。黒点の集まりは少なくともあと3日間、こういう状態にとどまるため、地球上ではその影響は避けられない」と書いている。
こうした結果、磁気嵐や地球付近での宇宙天気の変化が起きる可能性がある。弱い磁気嵐は発電施設や鳥や動物の渡りのルートに影響すると考えられている。より強度の高い磁気嵐になると短波通信やナビゲーションシステムに乱れを起こし、フィールドネットワークで電圧の乱れを生じさせる。また太陽の活動が活発化すると、より低い緯度でもオーロラがみられるようになる。
先日、英国では珍しい光学現象「環水平アーク」が観測されている。
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