世論調査では程度の差こそあるものの、スウェーデン国民の82%が自国の保健システムが感染を克服できるかどうか、疑わしいと考えていることが明るみになった。
その反対にスウェーデン政府の感染対策の効き目を信じていると答えた人は10月の時点で55%だったのに対して、11月には42%に落ちている。加えてスウェーデン政府が十分な措置を講じていないと考える国民はすでに44%に達していることがわかった。
スウェーデン政府は、コロナウイルスの感染拡大の初期段階では集団感染による免疫獲得に重きを置き、欧州の他の諸国のような厳格な制限措置はとらなかった。現時点でスウェーデンは欧州の中で唯一、病棟以外の場所でのマスク着用を義務付けていない。9月の時点では世界保健機関(WHO)はスウェーデン流の対コロナ戦略を手本とすべきと称賛していた。
ところが数日前、スウェーデンの感染症専門医アンドレス・テグネル氏は、集団免疫でパンデミックに太刀打ちできると断言してはならないと発言していたが、政府の国民健康社会保障評議会のトーマス・リンデン代表は、感染の第3の波が来ても、今よりもさらに備えが出来ていると豪語している。