アストラゼネカは11日、「本日、アストラゼネカとオックスフォード大学が開発したAZD1222と、ロシアのガマレヤ国立疫学・微生物学研究センターが開発した『スプートニクV』の組み合わせの安全性及び免疫原性を評価するための臨床試験プログラムを発表する」と発表した。
ロシア直接投資基金(RDIF)のキリル・ドミトリエフ総裁は「パンデミックと共同で戦うことに関する異なる国の学者たちの協力に関するユニークな例は、世界中のコロナウイルス感染症に対する勝利において決定的な役割を果たすだろう。ロシア製ワクチン『スプートニクV』は、すでに今日、ワクチンの大規模接種の過程でロシアの人々の命を救っている。『スプートニクV』ワクチンの2つのベクターのうちの1つを使用して研究を実施するという『アストラゼネカ』社の決定は、パンデミックとの戦いにおける尽力の結集に向けた重要な一歩である。我われは、ワクチン製造メーカー間の協力の新段階のはじまりを歓迎し、今後このパートナーシップを発展させる方針であり、新しいワクチンが臨床試験で有効性を示した後に共同生産に着手することに期待している。他のワクチン製造メーカーも、我われの例にならうことを願っている」と発表した。
臨床試験のために18歳以上のボランティアの募集が行われる。
「スプートニクV」
ロシアは今年8月11日、世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンを承認した。ワクチンは「スプートニクV」と名付けられた。臨床試験はロシア保健省から許可を得たガマレヤ国立疫学・微生物学研究センターによって6月から7月に実施された。「スプートニクV」は、これまでに多くのワクチンが生産されたすでに知られているプラットフォームを基盤につくられた。ロシア保健省によると、これまでに実施された「スプートニクV」の接種は、最大2年間の長期的な免疫を与えることを示している。11月11日、ロシア開発のスプートニクⅤワクチンは治験第3フェーズにおいて92%の有効性を発揮した。