研究者らが、米ニューヨークの精神疾患の患者2万6540人の医療記録(2020年3月から5月のもの)を調査したところ、そのうちの7348人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かった。そこで研究者らは、精神障害のある患者を統合失調症スペクトラム障害、情動障害、不安障害の3つのカテゴリーに分類し、精神疾患を持つ新型コロナ感染者の死亡者数と、そういった疾患をもたない感染者の比較を行った。
すると、精神疾患がある感染者(7000人以上)のうち、統合失調症スペクトラム障害は75人、情動障害は564人、不安障害は360人であることが分かった。さらに精神疾患がある感染者864人は、新型コロナ感染の診断後の45日以内に死亡またはホスピスに入院していたことが分かった。
統合失調症スペクトラム障害を持つ患者について、性別、年齢、人種などの既知の危険因子を調整したところ、新型コロナで死亡する確率が精神疾患のない人よりも約2.7倍高いことがわかった。しかし、情動障害や不安障害の患者に関しては、新型コロナウイルスによる死亡との関連性は見いだされなかった。
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