ユネスコは、中央および東ヨーロッパ、コーカサス、中央アジアの30の教育システムの定期的な調査と分析を行い、最終報告書「All means all」を作成した。この報告書によれば、教育は発展を遂げているものの、特に障害のある子供や少数民族の子供は依然として一般の教育システムから孤立している。
調査では、「小学校の教科書では、未だにジェンダーのステレオタイプが見受けられる。女性は主婦として、男性は労働者、兵士、科学者として描かれている」とされている。
ユネスコの情報によると、ロシアの90以上の言語がロシアの学校で教えられているが、初等教育機関あるいは中等教育機関では、教育そのものは30の言語で行われている。
また、調査では、教科書にはロシアの先住民の歴史と文化に関する情報が含まれているものの、「全体として、こうした情報は体系化されておらず、制限されている」と指摘されている。
さらに、報告書では「学校でロマの子供が社会化できるよう、ロシア語話者でないロマの子供たちのためにロシア語の文字教本が用意された。また、小学校向けのロマ語の教科書も用意された」と述べられている。
また、研究者らは、北部の少数民族の子供たちが、家族や伝統的なしきたりから離れて寄宿学校に入れられることが多いということにも注目した。教師は、このように新しい状況に慣れてしまった子供たちを、必ずしもサポートできるとは限らない。
「All means all」レポートは、グローバル・エデュケーション・モニタリング・レポート(ユネスコ)チーム、欧州特別支援教育機構、および教育政策センター網によって作成された。
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