天文学者らは、光学分光計を用いて、惑星が地球の手前を横切る際に惑星から出る波長を分析する計画だという。地球の大気と惑星から放射される電波が衝突したとき、電波が変化し、観測されるスペクトルの線が暗くなったり明るくなったりする。このスペクトルの変化で、大気の化学組成を特定することができる。
太陽系外惑星グリーゼ486bは地球の1.3倍の大きさで、表面の平衡温度はおよそ430℃である。研究者らは、少なくとも地球上に生息しているような生物が存在している可能性はないとされているが、グリーゼ486bの大気の組成を知ることで、岩石惑星の進化、とりわけ地球の進化がどのように起こったのかについて理解する助けになると考えられている。
また研究者らは、赤色矮星の周りを公転する太陽系外惑星グリーゼ486bの大気を分析することは、こうした星の周囲で生命体を探索する意味があるのかどうかを判断するにあたって重要なものだとしている。というのも、銀河系のすべての恒星のおよそ70%が赤色矮星であるが、その活発な活動が、赤色矮星を周回する惑星の大気を破壊させる可能性があるからである。
太陽系に含まれる惑星の大気の分析が成功したという話題については、「スプートニク」の過去の記事でお読みいただけます。
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