ワシントン・ポスト紙による取材の中でブリンケン国務長官は、なぜバイデン大統領がプーチン大統領を「人殺し」とする発言を行いながらもロシアとの協力体制を目指すのかを問われ、次のように回答した。
彼(バイデン大統領:スプートニク日本編集部)は2点を明確に理解している。あらゆる攻撃的行動に対してロシアの責任を問う必要があるという点と、それと同時に共通の利益が存在する分野での協力にはオープンであるという点だ。
このように、ブリンケン国務長官は目的の遂行を最優先させる人物としてバイデン大統領を評価した。
バイデン氏はABCニュースのインタビューで、ロシアが米大統領選挙への介入を試みたとされることに対してロシア指導部は「代償を払う」ことになると述べた。またバイデン氏は、プーチン大統領は「人殺し」だと思うかとの質問に、「そう思う」と答えた。米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官はこの発言がメタファーだったかについては回答を拒んだ。それと同時に、バイデン大統領はロシアとの直接的交渉や公の発言で「表現を控える」ことはないとも発言していた。
これに対し、ロシアのプーチン大統領は高齢のバイデン大統領に対し、「どうぞお大事に」とやり返したほか、人の振り見て我が振り直せという趣旨の発言を行った。また、戦略的安定の問題を含むテーマについてオンライン討論の場をバイデン大統領に提案した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は、この発言について、バイデン氏はロシアとの関係改善を望んでいないことを示したとし、露米関係の歴史においてかつてこのような発言はなかったと指摘し、ロシア大統領府は今後、米国との関係においてこれに立脚するとの考えを表した。