研究者らは、2020年1月24日から4月30日までに英国で行われたQReserachのデータベースから、690万人の記録を調査し、結果、最初の感染の波が起きたときに入院した2万人以上を選出し、これらの患者のBMIを測定した。
測定の結果、コロナの重症化および死亡のリスクは、BMIが23を超過すると一気に増加した。この数字は標準体重の範囲とされているものであるが、BMIが23から1ポイントずつ増えるにしたがって、重症化の確率は、併発疾患の有無にかかわらず平均で5%増加した。
しかも、学術誌によれば、研究者らはいくつかの規則性を発見した。まず、肥満がコロナの重症化に及ぼす影響は20歳から39歳までの若い人に顕著で、60歳以降になるとその影響は下がり、80歳以上になると体重の影響はほとんどなくなる。次に、研究では、BMIが18.5以下の場合にもコロナが重症化することを解明した。調査の結果、肥満の人々がダイエットする場合、痩せ型のレベルにまで体重を落としすぎないことが重要であることを示している。
調査の結果を基に、研究者らは、BMIの増加とコロナの重症化による入院のリスクの関係を年齢グループごとにグラフ化した。20歳から39歳までのグループではBMIが増えるごとにリスクは9%ずつ、40歳から59歳までのグループでは8%、60歳から79歳までのグループでは4%、80歳以上のグループでは1%、それぞれ増加した。しかも、20歳から39歳までの重症化患者の全体数は、他の年齢のグループより少なく、重症化する患者のほとんどは60歳以上となっている。