サキ報道官はツイッターへの投稿に、「ジャーナリストと独立系メディアの安全は最重要義務であることを我々は直接イスラエルに伝えた」と記した。
イスラエル国防軍は15日、ガザ地区にある15階建てのビルに砲撃を加えた。ビルには米国のAP通信を含む海外メディアのオフィスが並んでいた。イスラエル国防軍は、高層ビルに砲撃を加えたことを認めている。
The building housing Associated Press and Al-Jazeera offices in Gaza City was leveled by Israeli airstrikes. The IDF claimed the building contained Hamas military assets.
— ABC News (@ABC) May 15, 2021
AP has decried the strike, saying "we narrowly avoided a terrible loss of life." https://t.co/nK4OXJDN0n pic.twitter.com/cZNnTjGdMI
イスラエル側によると、イスラム原理主義組織「ハマス(イスラム抵抗運動)」がそのビルを軍事目的で利用していたという。ビルにはハマスの諜報部隊がオフィスを構えていたとのこと。イスラエル国防軍は、ビルのオーナーに対し、攻撃の1時間前に警告を行っており、避難に十分な時間はジャーナリストらに提供していたという。
作家や詩人、ジャーナリストで作られた米国のペンクラブはイスラエルによる砲撃を受け、深刻な懸念を表明すると発表した。
また被害を受けたAP通信のゲーリー・プルイット最高経営責任者(CEO)はガザ地区の砲撃について「衝撃を受け、驚愕した」とコメントした。
AP通信の公式サイトに掲載された声明には次のように記されている。
イスラエル国防軍がガザ地区の攻撃目標として、 当社の事務所やその他のニュース関係組織のオフィスが並んでいるビルを選び、そしてそれを破壊したことに我々は衝撃を受け、恐怖を覚えている……彼らに我々のオフィスの住所は以前から伝わっていた。そして彼らはそこにジャーナリストがいこことを知っていた。我々は恐ろしい人的被害をかろうじて避けることができた。
なおAP通信によると、イスラエル国防軍は砲撃計画を事前に伝えていたという。
10日の夜、イスラエルとガザ地区の境界線の状況が急激に悪化した。現地では、イスラエルの集落地に向けてほぼ継続的にロケット弾が発射されている。またイスラエルはガザ地区を攻撃し、ハマスとイスラム聖戦の軍事目標を破壊し、現場にいた高位の指揮官を含む複数の過激派を殺害した。
11日、騒乱がイスラエルの居住区40ヶ所で発生し、12日の夜には数十の都市で発生した抗議行動が警察との衝突に発展した。
13日にイスラエルはパレスチナとの紛争のエスカレートから予備兵9000人の動員を発表した。