ファン・デア・ベレン大統領は、「私たちは欧州の将来に関する会議で最低でも2つの重要な問題について話し合わなければならない。それは共通の外交政策にどう接近するべきかだが、それは私はEUが米国や中国、ロシア、またはさらにどこかの国のコロニーになることを望んでいないからだ。私たちは欧州人であり、そのことをごく当たり前に誇りに思っている」と表明した。また、同大統領は、もう1つの大切な問題は防衛政策だと指摘した。
オーストリア大統領は、「世界には最低4つのキープレーヤーが存在し、それは米国と中国、ロシア、そしてEUだ」と強調した。同大統領によれば、もしEUによりまとまった外交政策があったなら、EUはもっと重要な役割を果たすことができるのだが、EU加盟国には多くの問題で行き違いが生じており、そしてそのことがさまざまな状況で意思決定を停滞させているという。
そうした論争の1つとしてロシアのコロナ用ワクチン「スプートニクV」の欧州での登録問題がある。4月、オーストリア政府はロシアからワクチン100万回分の供給を受けることで合意した。しかし、シャルル・ミシェル欧州理事会議長によれば、EU各国では同ワクチンに対する意見の相違が見られるという。
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