新型コロナの最初の株の遺伝子情報 米国のデータベースから削除=ブルームバーグ

© REUTERS / Thomas Peter新型コロナの最初の株の遺伝子情報 米国のデータベースから削除=ブルームバーグ
新型コロナの最初の株の遺伝子情報 米国のデータベースから削除=ブルームバーグ - Sputnik 日本, 1920, 25.06.2021
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米国のデータベースから、2019年末に中国・武漢で流行し始めた新型コロナウイルスの最初の株の遺伝子配列に関する情報が削除されたことが分かった。米ブルームバーグ通信社が情報源を引用して報じている。この遺伝子情報は、2020年3月に武漢から中国当局を通じて米国立衛生研究所(NIH)に提供された。

しかし、その3ヶ月後、中国の研究者らはそのデータの削除を要請した。遺伝子配列の情報が更新されたことから、混乱を防ぐために新たな情報を取り替える必要があると申し出たという。これにより、新型コロナウイルスの最初の株の情報は米国のデータベースから削除された。

同通信社の情報源によると、新型コロナウイルスの起源や、新型コロナは武漢ウイルス研究所から流出されたとの議論がなされている中、中国からの要請で最初の株のデータが削除されたという事実そのものが懸念材料となっているという。

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NIHは、このような情報撤回の手続きは普通のことであり、「データを提供した研究者がその情報の権利を持っており、データの撤回を要請することができる」と強調している。NIHは、中国の研究者らによる要請の動機について、公式なもの以外の推測はできないとしている。

ブルームバーグは、フレッドハッチンソンがん研究センターのウイルス学者、ジェシー・ブルーム氏が、米国のデータベースから削除された情報を復元することができたと報じている。しかし、現時点ではデータから新型コロナウイルスの起源に光を当てることはできていない。

パンデミックを引き起こした新型コロナウイルスは人工的に変造されたという仮説は、2020年、米国当局によって提唱された。特に、ドナルド・トランプ前大統領は、新型コロナウイルスが武漢の研究所から流出した後に広がったという十分な証拠を米国の情報機関が持っていると発言した。しかし、その後、中央情報局(CIA)と米国家安全保障局(NSA)はそのことについて直接確認していないと報告している。

2021年2月には、世界保健機関(WHO)の国際専門家チームが武漢を訪れ、様々な種類の新型コロナウイルスを調査する研究所を調査した。その後、WHOは新型コロナウイルスが人為的に作られた可能性を否定する報告書を発表し、新型コロナウイルスがコウモリの個体群で発生し、中間宿主を介して人間に感染した可能性が最も高いと指摘している。

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