APによると、北朝鮮では混乱などは生じていないが、暑さや干ばつのため食糧不足が深刻化している。干ばつで米、トウモロコシ、その他の作物が枯れたり、家畜が死ぬ被害が発生した。
また、新型コロナウイルスのパンデミックが北朝鮮経済を圧迫し続けている。APによると、専門家らは、北朝鮮では必要とする食糧550万トンのうち約100万トンが不足しているとの見解を示している。
北朝鮮が軍の備蓄を配給したのは今回が初めてではなく、備蓄がほとんど尽きた可能性も非常に高いという。
秋の収穫後、状況は一時的に改善するとみられるが、パンデミックによって中国との国境が閉鎖されているため、不足している食料を中国から輸入することができず、再び食糧不足に陥るリスクがある。
一方、北朝鮮では新型コロナウイルスの感染者は公式には確認されていない。なお、北朝鮮の指導者である金正恩委員長は、29日に開催された朝鮮労働党中央委員会政治局の会合で、国内の保健分野で深刻な事態が生じており、この事態が同国とその国民の安全保障分野に重大な危機を引き起こすおそれがあると発言した。
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