検察庁は、クック被告はおよそ30年、治安機関に勤務していたことから、捜査を妨害するためにどのように警察が犯罪を暴くのかについての知識をうまく利用していたと見ている。
2年前
被告らは、今から2年前の2019年、ebayの活動に批判的な記事を書いたシュタイナー記者夫妻に対する脅迫や嫌がらせを計画した。
被告らは、記者夫妻の自宅に、保存した子豚の胎児や血まみれの豚のハロウィンマスク、生きたゴキブリやクモ、葬儀用の花輪、ポルノグラフィー、配偶者との死別を乗り越える方法に関する本などを送りつけた。また早朝にピザを宅配させたり、「共産党」や「サタン教会」が発行する情報紙の購読を勧める大量の手紙を送付したほか、ツイッターやクレイグリストに夫妻の住所を公開し、自宅でパーティを開くという広告を出すなどしていた。
さらに検察庁によれば、被告らは、被害者の自宅のガレージに侵入し、車にGPS追跡端末を取り付けようとしていた。また事件への関与を隠蔽するため、事前に用意したデビットカードや偽の電子メールアドレスを使用していたという。
ebayの幹部は2019年に、自社の従業員らに対して捜査が行われていることを知り、検察庁に全面的に協力を行った。一方、被告らは犯罪の痕跡を取り除こうと、警察を混乱させ、捜査を妨害する目的で文書の改ざんを行った。しかし、社内調査を経て、事件に関与した7人全員が解雇されている。
この後どうなるのか?
クック被告以外の4人の元従業員もすでに罪を認めているが、判決はまだ言い渡されていない。米司法省によれば、サイバーストーキングを目的に共謀した罪に対しては、最大5年の禁固刑、3年間のGPS監視、または最大25万ドル(およそ2,700万円)の罰金が課せられる。
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