バスタブに7日間浸かって、無重力が筋肉に与える影響を調査

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バスタブに7日間浸かって、無重力が筋肉に与える影響を調査 - Sputnik 日本, 1920, 14.08.2021
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ロシアでは、無重力に限りなく近い状態で、水を溜めたバスタブに1週間浸かるという実験が行われる。これは、無重力状態が人間の筋肉にどのような影響を及ぼすのかを解明するためのもの。

ロシア生物医学問題研究所の研究チームは、10人の被験者を対象に、7日間にわたって、水を溜めたバスタブに浸かってもらったあと、体が乾いた状態で外に出るという実験を行う。というのも、バスタブの中の水は人間の体を全面から覆うものの、皮膚には一滴の水も入り込まない。身体と水の間には薄い膜が存在するからである。

宇宙飛行士 - Sputnik 日本, 1920, 05.09.2020
宇宙飛行士の脳内での変化が確認
研究チームはロシアの宇宙飛行士のための医学研究プログラムを準備しており、無重力状態に近い状態でバスタブに浸かる実験では、筋肉の機能や筋肉への負荷が大きく制限される宇宙で、宇宙飛行士たちの筋肉がどのように働くのかを調べる。

バスタブに1週間浸かるという今回の実験は、ロシアの研究者らが計画している一連の実験シリーズの第一弾となるもの。次の実験は2022年に計画されているが、被験者らは特別な電極をつけたバスタブに入り、電極に筋肉をさらに萎縮させるための電流を通すという実験を行う。これは受動的なシミュレーショントレーニングとなるものである。もちろん、この実験は、被験者の生命にはまったく危険はないと研究者らは明言している。

2回の調査を行なった後、研究チームは被験者の筋肉組織の分析を行い、異なる条件下での構造の変化を解明し、最適な電気刺激のレベルを確定する。研究者らは、筋肉への刺激は、宇宙飛行士だけでなく、隔離状態にある人々、長期間歩くことができず、活発に動くことができない高齢者にも必要なものだと指摘している。

宇宙旅行会社のヴァージン・ギャラクティック社が、無重力状態を体験し、重力がない状態とはどういうものかを体感できる宇宙旅行のチケットの販売を開始したというニュースは、「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。

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