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中国は協力に関する太平洋諸国との協議に失敗したのか、そうとは言えないのか?
中国は協力に関する太平洋諸国との協議に失敗したのか、そうとは言えないのか?
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... 2022年6月1日, Sputnik 日本
2022-06-01T18:00+0900
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オーストラリアのABCニュースは、中国の王毅外相とオセアニアの小さな島国の代表者らは、安全保障から漁業にわたる幅広い分野での大規模な協定をめぐっては合意に達することができなかったと伝えている。ABCニュースの報道によれば、安全保障協定に関する中国の提案に対し、太平洋の10の島国は、「中国の衛星国になる」ことを危惧し、これを拒否したという。中国はこの協定で、これらの国々の治安機関の教育に参加し、サイバー安全保障問題に関与し、政治的関係を拡大し、地上および海中の天然資源に、より広いアクセスを得ることを提案していた。またABCニュースが報じているところによれば、ミクロネシア連邦のデイヴィッド・パヌエロ大統領は、最近、国内の政治家に向けて送った書簡の中で、中国側の提案について、「政府への中国の影響が及ぼされ」、主要な部門に対する「経済上の管理」が行われるとして、「誠実なものではない」と考えていると警告した。一方、日本のテレビ朝日は、太平洋南部に位置する10カ国と中国との安全保障に関する合意は、地域の中で合意に達することができずに終わったと指摘し、そのことについてはフィジーのバイニマラマ首相も明言したと伝えている。これらの島国は、中国の影響力が拡大すれば、それでなくとも緊張した地域情勢をより一層、激化するだろうという懸念を払拭することができなかったのである。またテレビ朝日は、隣国のオーストラリアと米国は、影響力の拡大を目指す中国の行動の結果、太平洋地域で基地が建設されることを非常に懸念していると強調している。一方で、中国外務省は、王毅外相の太平洋地域歴訪は、現在、協議の過程にある協定合意に向けた重要な一歩であるとの見解を明らかにしている。さらに、新華社通信は、王毅外相の言葉を引用し、第2回目の会議では、中国と太平洋諸国の間で次の5つの項目について合意に達したと報じている。王毅外相によれば、中国は、教育、文化、青年政策、スポーツ、マスコミなどの分野における太平洋諸国との協力を活発化させる用意があり、これらの国々に対してさらなる国家による奨学金と教育の機会を提供し、地元レベルでの協力を支持する計画である。オーストラリアの新聞サイトABCニュースは、中国は大規模な合意という点では敗北したが、より重要性の低いところでは、一連の勝利を収めたと指摘している。王毅外相は、歴訪の中で、太平洋諸国との間で2国間合意に署名を行なった。たとえばキリバス共和国との間では、経済を目的とした協力から具体的な橋の建設に至る10もの合意を締結した。指摘しておくべきなのは、これらの多くの島国の住民たちは、中国の投資に自国のための現実的な利益を見出しており、中国の存在の拡大は人々に利益をもたらすとはっきり口にしていることであるとABCニュースは指摘している。関連記事
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中国は協力に関する太平洋諸国との協議に失敗したのか、そうとは言えないのか?
5月30日、フィジー共和国で、中国と主な太平洋諸国による外相会議が開かれた。こうした外相会議の開催は今回で2回目となる。会議には、中国のほかに、フィジー共和国、キリバス共和国、サモア独立国、ニウエ、パプアニューギニア独立国、バヌアツ共和国、ミクロネシア連邦、ソロモン諸島、トンガ王国、それに太平洋諸島フォーラムの事務局長が参加した。この外相会議の第1回目は、2021年10月にオンライン形式で成功裡に開催された。第1回会議では、定期的な外相会議を開く体制を構築することで合意がなされ、中国はこの新たな仕組みが国家間の協力強化を促進し、地域の協力に新たな力点をもたらすものとなるよう期待を表した。今回の第2回目の会議が、中国にとってどの程度成功したのかという問題については、意見が分かれている。
オーストラリアのABCニュースは、中国の王毅外相とオセアニアの小さな島国の代表者らは、安全保障から漁業にわたる幅広い分野での大規模な協定をめぐっては
合意に達することができなかったと伝えている。ABCニュースの報道によれば、安全保障協定に関する中国の提案に対し、太平洋の10の島国は、「中国の衛星国になる」ことを危惧し、これを拒否したという。
中国はこの協定で、これらの国々の治安機関の教育に参加し、サイバー安全保障問題に関与し、政治的関係を拡大し、地上および海中の天然資源に、より広いアクセスを得ることを提案していた。
またABCニュースが報じているところによれば、ミクロネシア連邦のデイヴィッド・パヌエロ大統領は、最近、国内の政治家に向けて送った
書簡の中で、中国側の提案について、「政府への中国の影響が及ぼされ」、主要な部門に対する「経済上の管理」が行われるとして、「誠実なものではない」と考えていると警告した。
一方、日本のテレビ朝日は、太平洋南部に位置する10カ国と中国との安全保障に関する
合意は、地域の中で合意に達することができずに終わったと指摘し、そのことについてはフィジーのバイニマラマ首相も明言したと伝えている。これらの島国は、中国の影響力が拡大すれば、それでなくとも緊張した地域情勢をより一層、激化するだろうという懸念を払拭することができなかったのである。またテレビ朝日は、隣国のオーストラリアと米国は、影響力の拡大を目指す中国の行動の結果、太平洋地域で
基地が建設されることを非常に懸念していると強調している。
一方で、中国外務省は、王毅外相の太平洋地域歴訪は、現在、協議の過程にある協定合意に向けた重要な一歩であるとの見解を明らかにしている。さらに、新華社通信は、王毅外相の言葉を引用し、第2回目の会議では、中国と太平洋諸国の間で次の
5つの項目について合意に達したと報じている。
包括的な戦略的パートナー関係を深化し、根本的な利益を厳守しながら互いを助け、双方の主要な懸念を考慮し、包括的な戦略敵パートナーシップを常に強化、拡大していく。
主権、自由、国家の尊厳を互いに守り、内政不干渉の原則を遵守し、法的権利と発展国の利益を擁護する。
総合的な発展と繁栄、新型コロナウイルスおよび経済の回復に関する脅威に共同で対処していく。
王毅外相によれば、中国は、教育、文化、青年政策、スポーツ、マスコミなどの分野における太平洋諸国との協力を活発化させる用意があり、これらの国々に対してさらなる国家による奨学金と教育の機会を提供し、地元レベルでの協力を支持する計画である。
オーストラリアの新聞サイトABCニュースは、中国は大規模な合意という点では敗北したが、より重要性の低いところでは、一連の勝利を収めたと指摘している。
王毅外相は、歴訪の中で、太平洋諸国との間で
2国間合意に署名を行なった。たとえばキリバス共和国との間では、経済を目的とした協力から具体的な橋の建設に至る10もの合意を締結した。
指摘しておくべきなのは、これらの多くの島国の住民たちは、中国の投資に自国のための現実的な利益を見出しており、中国の存在の拡大は人々に利益をもたらすとはっきり口にしていることであるとABCニュースは指摘している。