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熱波だけに終わらない 地球温暖化が呼ぶ、さらなる脅威
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Sputnik 日本
世界中の政治家がエネルギー価格の上昇からこの冬の暖房費の節約方法を議論している一方で、一般市民は記録的な熱波や高い降水量などの異常気象に苦しんでいる。スプートニクは、異常な熱波がメガロポリスとどう関係し、どの国が水没する危険性があるのか、今取るべき対策は何かを検証した。 2022年8月2日, Sputnik 日本
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気候は苛立ちを増しているモスクワ国立大学気象学気候地理学部のパーヴェル・コンスタンチノフ助教授は、気候変動の傾向は1980年代から始まっていると指摘する。現在、我々が目にしている自然災害、破壊は数十年前に始まったプロセスの結果であり、年を追うごとに人為的な気候への負担は増加の一途をたどる。一番危ないのはどこの国？地球温暖化エコロジー研究所のアレクサンドル・ナフチン副科学理事は、ここ数年の間に直面せざるを得ないのは、記録的な高温にとどまらないとして、次のように語っている。気象学者で予測センターの所長を務めるアレクサンドル・シュヴァロフ氏は、気候変動の影響は例外なくすべての国が受けるとして、次のように語っている。人口移住とメガロポリスロシア科学アカデミー地理学研究所の気候学実験室をひきいるウラジーミル・セミョーノフ氏は、メガロポリスにおける異常高温の問題は密接に絡み合っているとして、次のように語っている。セミョーノフ氏は、最も危険なのは潜在的に水不足に陥る諸国だと断言する。亜熱帯諸国では、気温上昇で降水量が減少する傾向が見られる。南欧、アフリカ北部、東南アジアも同じ傾向をたどっている。異常気象の起きる頻度とその集中度が増していることについて、専門家らの見解は気候変動の現れのひとつという点で一致している。これに私たちが定期的に対処していかざるをえない。人類はそれとどう折り合いをつけて生きていくのか、手遅れにならずに行動を起こせるのか、まだ答えは出ていない。
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地球温暖化, 気候変動, ロシア, オピニオン, 研究
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熱波だけに終わらない 地球温暖化が呼ぶ、さらなる脅威
2022年8月2日, 19:03 (更新: 2022年8月2日, 19:09) 世界中の政治家がエネルギー価格の上昇からこの冬の暖房費の節約方法を議論している一方で、一般市民は記録的な熱波や高い降水量などの異常気象に苦しんでいる。スプートニクは、異常な熱波がメガロポリスとどう関係し、どの国が水没する危険性があるのか、今取るべき対策は何かを検証した。
モスクワ国立大学気象学気候地理学部のパーヴェル・コンスタンチノフ助教授は、気候変動の傾向は1980年代から始まっていると指摘する。現在、我々が目にしている自然災害、破壊は数十年前に始まったプロセスの結果であり、年を追うごとに人為的な気候への負担は増加の一途をたどる。
「我々のインフラは気候変動への準備ができておらず、悪天候や今の気候現象に対処できない。将来のことは言うまでもない。何度も襲ってくる酷暑、集中豪雨、豪雪、森林火災と、我々が目にしている災害の頻度は増す一方になる。なんとかなるさ、という期待を我々は20世紀の後半抱いてきたが、それはもう効き目がない。危険な自然現象の発する警告にどうアプローチするか、その体系を再度立て直さねばならない。竜巻やその他の危険な自然現象の起きない穏やかな気候は、欧州、ロシア、北極にとってはもう、過去の話になってしまった」
地球温暖化エコロジー研究所のアレクサンドル・ナフチン副科学理事は、ここ数年の間に直面せざるを得ないのは、記録的な高温にとどまらないとして、次のように語っている。
「気候変動に対して最も脆弱なのは最貧国だ。彼らには適応するための十分な資金がない。気候変動や農業被害、飢餓などの影響により、他の国や地域へ移住する『気候移住』が始まる恐れがある。世界海洋の海面上昇は気候変動の影響の現れのひとつだ。ロシアの島嶼地域は海岸線が高いため、そうしたリスクはないが、太平洋の小さな島嶼国には深刻な問題になりかねない。ツバルという国は本当に水没する恐れがある。そうなれば、ツバルの人たちはどこに移住するのかという問題が出てくる。あるいは、例えば人口密度の高い最貧国バングラデシュも影響を受けると見られている。海面上昇に暴風雨や竜巻の発生が加われば、その対処には本格的な外部からの支援が必要になる」
気象学者で予測センターの所長を務めるアレクサンドル・シュヴァロフ氏は、気候変動の影響は例外なくすべての国が受けるとして、次のように語っている。
「（気候変動を）災害として語るのではなく、適応を考えるべきだ。干ばつがロシアの穀倉地帯を襲う恐れがある。より適応性が高く、より乾燥に強い品種を導入せねばならない」
ロシア科学アカデミー地理学研究所の気候学実験室をひきいるウラジーミル・セミョーノフ氏は、
メガロポリスにおける異常高温の問題は密接に絡み合っているとして、次のように語っている。
「わずか200年前には10億人だった地球人口は、今ではその8倍の77億人超にまで増えた。しかも、人口は大都市に集中し、密集している。そのため、私たちが構築してきたインフラは、30～50年前と比較して場合、より脆弱となった。米国東海岸のハリケーン被害のグラフを見ると、ハリケーンの数自体はほぼ変化がないにもかかわらず、被害は恐ろしく増えているのがわかる。インフラが非常に脆弱で高価になったため、自然災害の物的損害はより大きくなり、私たちはより脆弱になっている。メガロポリスは貯水池や深層から水分を吸い上げ、葉から水分が蒸発することで地表を冷却する樹木など緑地がもっと必要だ」
セミョーノフ氏は、最も危険なのは潜在的に水不足に陥る諸国だと断言する。亜熱帯諸国では、気温上昇で降水量が減少する傾向が見られる。南欧、アフリカ北部、東南アジアも同じ傾向をたどっている。
異常気象の起きる頻度とその集中度が増していることについて、専門家らの見解は気候変動の現れのひとつという点で一致している。これに私たちが定期的に対処していかざるをえない。人類はそれとどう折り合いをつけて生きていくのか、手遅れにならずに行動を起こせるのか、まだ答えは出ていない。
