https://sputniknews.jp/20221220/14320803.html
世界の多くの国々は米国に従うのではなく、自国の利益を追求するようになっている
世界の多くの国々は米国に従うのではなく、自国の利益を追求するようになっている
Sputnik 日本
最近、世界各地の多くの国々が、もはや米国の命令に従うことを望んでいないことが明白になってきている。長年中東で戦場記者として活動してきたフランス人作家・ジャーナリスト、仏紙「ル・フィガロ」のコラムニストのルノー・ジラール氏によると、サウジアラビアの行動には特にそれが顕著に表れているという。 2022年12月20日, Sputnik 日本
2022-12-20T15:00+0900
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中国の習近平主席は最近、湾岸協力会議と「中国・アラブサミット」の議長国であるサウジアラビアを訪問。ムハンマド皇太子と会談を行った。この一件についてジラール氏は、サウジアラビアを孤立させようとする米国民主党の試みはすべて無残に失敗したと結論づけている。エネルギー危機によって、サウジアラビア政府は再び国際舞台の主要なプレーヤーとなった。ジラール氏は、対露制裁の発動でエネルギー価格が高騰し、ロシアと同等の能力を持つエネルギー生産国は世界でサウジアラビアしかないと指摘する。大統領選の期間中、サウジの指導者には決して関わらないと公言していたジョー・バイデン大統領が、中東に行ってサウジに石油の増産と供給を懇願しなければならなかったのは、このためなのだ。しかし、サウジアラビア政府は口先だけの約束をし、具体的な行動には移さなかった。ジラール氏によると、サウジアラビアは、もはや「偉大なる保護者である米国」の言うことは聞かないと、米国に明確に示したという。サウジアラビア政府の米政権に対する態度は、ムハンマド皇太子がサウジを訪問した習主席を手厚く迎えたことでさらに明確に示されたと、ジラール氏はみている。この一件は、米国が再び自国を孤立させようとする場合に備えて、サウジアラビアには「バックアップ」計画があることを明らかにしている他、米国の仲介がなくてもサウジアラビアは中国と対話ができることを示している。さらに、OPECプラス(石油輸出機構とロシアなどの非加盟国で構成)の決定をロシアとともに実施することで、サウジアラビア政府は独立した外交政策を構築していること、湾岸諸国はロシアとウクライナの紛争に巻き込まれるつもりはないことを米政権に示したと、ジラール氏は指摘している。ブラジルや南アフリカなど、他の地域大国も同じようなスタンスだという。ジラール氏は、これらの国々は米国を完全に拒絶することはないものの、米国にただ一筋に従うということはないだろうと指摘している。中東、中南米、アフリカの国々は、反米というより、米政権との関係を断ち切らずに自国の政策を追求しようとしている。その例を示しているのが、米国との友好関係を維持すると言いながら、独自のエネルギー政策を続けるサウジアラビア。結局のところ、サウジアラビア政府は長期的な物価の安定を重視しており、この戦略をロシア政府と調整することを望んでいるとジラール氏は強調している。スプートニクは以前、米国が戦略的に重要なペルシャ湾地域での地位を放棄しつつあると報じた。その記事では、ペルシャ湾地帯における米国の覇権には代替手段がなく、終焉を迎えつつあると述べられている。関連記事
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米国, サウジアラビア, 中国, 政治, 石油, ブラジル
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世界の多くの国々は米国に従うのではなく、自国の利益を追求するようになっている
2022年12月20日, 15:00 (更新: 2022年12月20日, 15:10) 最近、世界各地の多くの国々が、もはや米国の命令に従うことを望んでいないことが明白になってきている。長年中東で戦場記者として活動してきたフランス人作家・ジャーナリスト、仏紙「ル・フィガロ」のコラムニストのルノー・ジラール氏によると、サウジアラビアの行動には特にそれが顕著に表れているという。
中国の習近平主席は最近、湾岸協力会議と「中国・アラブサミット」の議長国であるサウジアラビアを訪問。ムハンマド皇太子と会談を行った。この一件についてジラール氏は、サウジアラビアを孤立させようとする
米国民主党の試みはすべて無残に失敗したと結論づけている。
エネルギー危機によって、サウジアラビア政府は再び国際舞台の主要なプレーヤーとなった。ジラール氏は、対露制裁の発動でエネルギー価格が高騰し、ロシアと同等の能力を持つエネルギー生産国は世界でサウジアラビアしかないと指摘する。大統領選の期間中、サウジの指導者には決して関わらないと公言していたジョー・バイデン大統領が、中東に行ってサウジに石油の増産と供給を懇願しなければならなかったのは、このためなのだ。しかし、サウジアラビア政府は口先だけの約束をし、具体的な行動には移さなかった。ジラール氏によると、サウジアラビアは、もはや「偉大なる保護者である米国」の言うことは聞かないと、米国に明確に示したという。
サウジアラビア政府の米政権に対する態度は、ムハンマド皇太子がサウジを訪問した習主席を手厚く迎えたことでさらに明確に示されたと、ジラール氏はみている。この一件は、米国が再び自国を孤立させようとする場合に備えて、サウジアラビアには「バックアップ」計画があることを明らかにしている他、米国の仲介がなくてもサウジアラビアは中国と対話ができることを示している。さらに、OPECプラス(石油輸出機構とロシアなどの非加盟国で構成)の決定をロシアとともに実施することで、サウジアラビア政府は独立した外交政策を構築していること、湾岸諸国はロシアとウクライナの紛争に巻き込まれるつもりはないことを米政権に示したと、ジラール氏は指摘している。
ブラジルや南アフリカなど、他の地域大国も同じようなスタンスだという。ジラール氏は、これらの国々は米国を完全に拒絶することはないものの、米国にただ一筋に従うということはないだろうと指摘している。中東、中南米、アフリカの国々は、反米というより、米政権との関係を断ち切らずに自国の政策を追求しようとしている。その例を示しているのが、米国との友好関係を維持すると言いながら、独自のエネルギー政策を続けるサウジアラビア。結局のところ、サウジアラビア政府は長期的な物価の安定を重視しており、この戦略をロシア政府と調整することを望んでいるとジラール氏は強調している。
スプートニクは以前、米国が戦略的に
重要なペルシャ湾地域での地位を放棄しつつあると報じた。その記事では、ペルシャ湾地帯における米国の覇権には代替手段がなく、終焉を迎えつつあると述べられている。