「佐渡島の金山」世界文化遺産に登録決定
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インドの首都ニューデリーで開かれているユネスコの世界遺産委員会で27日、新潟県の「佐渡島の金山」が世界文化遺産として登録されることが決まった。
「佐渡島の金山」を巡っては、韓国が戦時中に朝鮮半島出身者の強制労働があったとして反発していたが、韓国側の立場を反映し、新潟県佐渡市にある博物館で朝鮮半島出身者が鉱山で働いた歴史などに関する展示を行うことなどで、韓国も同意したという。
岸田首相は同日、「佐渡島の金山」の世界文化遺産への登録が決定したことを受け、首相官邸のホームページに「心からうれしく思う」とのメッセージを出した。「日本の宝から世界の宝となった『佐渡島の金山』をこれからもしっかりと守り、将来に引き継いでいけるよう、地元関係者の皆さんの取組を支援していきたい」と強調した。
上川外相も「今回の登録を契機として多くの方が佐渡島を訪れ、『佐渡島の金山』の世界遺産としての価値が一層広く世界に知られ、評価されることを期待する」との談話を発表した。
「佐渡島の金山」は1601年に開山したとされ、1989年に休山するまで約400年間にわたって採掘が続いた。2022年に日本の世界文化遺産候補としてユネスコへ推薦された。
日本国内の世界遺産は、文化遺産が20件、自然遺産が5件で、「佐渡島の金山」は26件目の登録となる。