【熊本市に長射程ミサイル配備 地元の反対の理由は?】

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2026年3月、自衛隊は熊本市の健軍駐屯所に射程1000キロのミサイル25式地対艦誘導弾を配備。この件は地元自治体に戸惑いをもたらした。大西一史市長は3月7日、配備の事前通知は無く、メディアの報道で知ることになった事態を「大変遺憾に思う。適切な情報共有が行われることが望ましい」と語った。まさにこの発言こそが、国が地方との意思疎通がいかにとれてないかをよく示している。
どんなミサイルか?
これは「12式」をベースに開発された最新の長射程ミサイルシステム。射程が約1000キロと大幅に伸ばされており、もはや沿岸防衛に限定されてはいない。日本列島の遥か彼方にある目標を攻撃することが可能だ。 小泉防衛相は会見で「国産スタンドオフミサイルの部隊配備等について、12式地対艦誘導弾能力向上型の地上発射型、および島嶼防衛用高速滑空弾については、今般、研究開発が終了しました。これを受け、12式地対艦誘導弾能力向上型の地上発射型は『25式地対艦誘導弾』、島嶼防衛用高速滑空弾は『25式高速滑空弾』と名称を決定し、本日、それぞれ熊本県の健軍駐屯地と静岡県の富士駐屯地の部隊に配備しました。これは国産スタンドオフミサイルとして初めての部隊配備となります」と述べた。
【日本の長距離ミサイル、どこまで到達する?】
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) March 10, 2026
防衛省は31日、静岡県の富士駐屯地に「島嶼防衛用高速滑空弾」を配備する。早期配備型は射程数百キロだが、今後の改良で射程1000~2000キロを目指す。来年度には北海道の上富良野駐屯地、宮崎県のえびの駐屯地にもこのミサイルを配備する予定だ。… https://t.co/Iwp9ZvFLPx pic.twitter.com/8XHszZUORF
反応は地元住民と国でどう異なる?
2月23日、計画に反対する1000人以上の市民が健軍駐屯所地前に集合。参加者たちは「ミサイル配備反対」、「熊本を戦場にするな」と書かれたプラカードを掲げた。
地域メディアは、配備に反対する市民団体「ストップ!長射程ミサイル・県民の会」のグループの代表の山下雅彦・東海大名誉教授の言葉を伝えている。山下氏は国の行動は憲法違反だと指摘し、「戦争放棄を掲げた憲法9条のもとで、1000キロ先まで飛ばせる攻撃的なミサイルを認めるわけにはいかない」と訴えた。
市民団体や地元自治体が疑問を投げかけ、説明を求める一方で、国には説明の意図はないようだ。小泉防衛相はすでに、地元住民の為の説明会の予定はないと述べている。
【中国、小泉防衛相の与那国島視察巡りミサイル部隊配備計画を非難】
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) November 24, 2025
🇨🇳中国外務省は24日、日本が台湾に近い沖縄県与那国島にミサイル部隊を配備する計画は「意図的に地域の緊張を高め、軍事的対立をあおっている」と非難した。… https://t.co/QThaiEZKIJ pic.twitter.com/rBr2CaHP0c
他県への配備計画
九州に既にミサイルシステムが配備されたことを踏まえると、日本が領土の軍事化をどこまで進めるつもりなのか、そして最終的に誰がその「防衛」の代償を負担するのかという疑問が再び浮上している。だが、防衛省の計画を見る限り、次の配備先のリストは疑問に先んじて、すでに用意されているようだ。
2025年度最後の日の3月31日に駆け込みで、静岡県の富士駐屯地に高速滑空弾「HVGP」が配備されたほか、2026年度には北海道の上富良野駐屯地および宮崎県のえびの駐屯地にも、新たなミサイル運営作戦部隊が配備される見込みだ。防衛省の計画では、最終的にHVGPミサイルの射程は約2000キロまで伸ばされる。
2月、小泉氏はまた、2030年度までに沖縄県与那国島(台湾との距離わずか110キロ)に中距離地対空誘導弾部隊の配備計画を発表した。