スプートニク日本
2017年のビットコイン相場は926ドル30セントの水準で始まり、1年かけて数十倍に値上がりした。だが同時に、急激な価格上昇は、1日で5千ドル近くも値下がりするような周期的な下落を伴った。ビットコインの2017年における最安値は738ドル70セントの水準となり、一方最高値は2万ドル近くになった。
ロシアの投資会社「プライム・カピタル」のスヴェトラーナ・イワノワ副社長は、「2018年は暗号通貨にとって、革命的な年となるとの意見を私は持っている。17年はビットコインにとって『記録の年』となった。1月の900ドルから始まり、相次ぐ急騰と短期的な下落を経て、年末までに1千%以上値上がりした。ビットコインの価格は上昇し続け、次の年の間に5万ドルの水準に達すると思う」と述べている。
さらに前向きな予測を立てているのは、ロシア暗号通貨・ブロックチェーン協会(RAKIB)のユーリー・プリパチキン会長で、「次の年には、(ビットコインは)3~5倍に値上がりすると考えている。相場が10万ドルにまで達するというのは全く現実的な話だ」と語っている。
ブローカー会社「アリパリ」分析部のナタリヤ・ミリチャコワ副部長は、より慎重な立場だ。ミリチャコワ氏は、「ビットコインに関して言うと、様々な意見がある。一部の非常に権威あるエコノミストらが、2018年にビットコインは6万ドルにまで値上がりすると語る一方で、別のそのような人々は、逆に次の年はビットコインの破綻の年となり、19年初めまでにその価格は1千ドルにまで下落するとしている。我々は楽観主義者の視点により同調している。つまり、18年にはビットコインは持ちこたえるものの、値上がりのテンポは減速し、下落の期間が拡大するということだ」と述べている。
同じように慎重な予測を、投資ファンド「CryptoLife」の投資部門責任者であるマンスール・グセイノフ氏も提示し、ビットコインの上昇は潜在的に3万5千~5万ドルまでとする一方、平均して1万ドルの下落の可能性もあり、この場合最低ラインは4500ドルとしている。
それと同時に、多くの専門家が指摘するように、2018年にビットコインは主要取引所の衰退や取引所に対するハッカー攻撃、ビットコインから派生した「ビットコインキャッシュ」からの圧力、そして「イーサリアム」といったより現代的な暗号通貨が原因となって値下がりする可能性がある。