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ノビコフ氏は「新型ドローンの出現とシリアの戦闘員による改造は、様々な国でそれらドローンが自由販売され始めた文字通り数日後に確認されたことは指摘されるべきだ。2018年1月5日深夜から6日未明にかけてロシア軍の施設に攻撃を加えるため戦闘員が用いた無人機は初めて使用されたものだ」と述べた。
ロシア軍の基地を攻撃したドローンに搭載されていた主な爆薬は、ウクライナなどで製造される高性能爆薬ペンスリットだった。
ノビコフ氏は「これまでの研究は、弾薬に含まれる主な爆薬として、トリメチレントリニトロアミンペンの威力を凌駕するペンスリットが用いられたことを示している。この爆薬はウクライナのショストキンスキー化学試薬工場などの一連の諸国で生産されている」と指摘した。
ノビコフ氏は、この爆薬が「自家製で作られたり、他の爆薬から抽出されることはありえない」と述べた。
現在、製造国特定のための特別な研究が進められている。
ノビコフ氏によるとさらに、攻撃に加わったドローンは全て、弾薬を10発搭載していた。
先にロシア国防省は、フメイミム空軍基地とシリア西部タルトゥスにあるロシア海軍の補給拠点に対する、無人航空機を使ったテロ攻撃の試みを6日にかけての深夜に阻止したと発表していた。所属不明の小型空中標的13機が、ロシアの複数の軍事施設に接近していたという。攻撃時に同省は、米国の哨戒機「ポセイドン」がタルトゥスとフメイミム間の高度7千メートル上空を4時間以上パトロールしていたことを確認している。
あとになって米国防総省は、無人航空機による攻撃に使われた設備と技術は「公開の市場」で「容易に入手できる」と発表した。この発表はロシア側に懸念を呼び起こした。ロシア国防省の指摘によれば、「固定翼型無人航空機の操縦とGPSシステムによる弾薬投下を制御するプログラムを作成する」ためには、「先進国による相当な工学的訓練」を経る必要がある。「そして宇宙からの偵察情報に基づいて正確な座標を得るというのは、あらゆる人の手に負えるというものでは全くない」と同省は強調している。