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展示館の広報担当者は「ここは竹島と尖閣諸島についての領土・主権展示館で、第一の目的は、国民への認知です。領土問題でも北方領土については早期から、小中学生の時から学習されていますが、竹島と尖閣についてはまだ認知度が低いです」と説明した。
展示は、竹島や尖閣諸島の領有権紛争の本質を明かすことが目的。訪れた人は諸島の歴史や、多数の文書を根拠にする日本側の主張を知ることができる。しかし、ロシアとの領土問題はなぜか展示されていない。日本が同様に固有の領土と主張する南クリル諸島(北方領土)についての情報は一切展示されていない。
スプートニク特派員が、日本の「主権展示会」という名称にかかわらず南クリル諸島の展示がない理由を尋ねたところ、次の回答があった。
「もともと、竹島と尖閣諸島の情報をご提供する目的で立ち上げた展示館であり、北方領土についてはある程度(国民の間に)知れ渡っているという政府の認識があります。特に北方領土をあえて抜かした、ということではありません。」
展示会側によると、南クリル諸島への日本の主張には十分な注意が向けられているが、中韓との領土問題について日本国民はほとんど知らない。そのため、南クリル諸島についてと同量の情報を、尖閣諸島と竹島に関しても発信する必要があった。
竹島のモデル
© AP Photo / Eugene Hoshiko
時事通信によると、江崎鉄磨領土問題担当相は展示館を訪れ、次のように述べた。
「竹島、尖閣諸島について理解を深めてもらうことができる拠点として発展していくことを期待する。」
尖閣諸島と竹島問題について国民へ情報発信するという日本政府初の試みは、韓国で極めて否定的に受け止められた。韓国外務省は展示館が「韓国固有の領土に対する(日本の)根拠のない立場」を展示しているとして、即刻閉鎖を要求した。
大量のインタラクティブな展示や情報ブックレットにかかわらず、展示館は重要なことを説明しない。つまり、日本政府は自国の領土問題解決のため何を提案するのか、ということだ。
展示館側は、暖かい日には領土・主権展示館は多くの人で賑わうと述べたが、スプートニク特派員はこれを確認することができなかった。特派員が訪れたときには、特派員以外の誰もいなかった。展示館は常設施設となる。