制裁違反の万景峰号、係留しないままウラジオ沖を出発

国連の制裁に違反する貨物を積んでいる疑いでロシア極東ウラジオストクの沖合に停泊させられていた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の船「万景峰(マンギョンボン)号」が、北朝鮮の羅津港に戻るため出発した。10日、ロシア連邦保安庁(FSB)国境警備局がロシアメディアに対し明らかにした。
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同局は、「船は羅津港に向かっている」としている。

9日には税関職員と国境警備局職員が万景峰号に乗り込み、船が出発する手続きを行った。船が修理を終えて燃料を補給し、食料品も積み込まれたためだとしている。係留の許可は結局下りなかった。

先に、ウラジオストク税関のアンドレイ・シャポヴァロフ第一副税関長代行は、万景峰号が運んでいる商品の原産地証明書が税関に提出されたものの、検証の結果、この証明書が偽造文書であることが判明したと報告していた。本物の証明書に記載されたコードによると、運ばれている商品は、北朝鮮に対する国連制裁の対象になっている。

なお、この万景峰号は、北朝鮮の芸術団を乗せ韓国に入港した「万景峰92号」とは別の船。

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