『犬ヶ島』監督「ファンタジー版日本を提示」

15日に開幕した第68回ベルリン国際映画祭のオープニングを飾ったアニメーション作品『犬ヶ島』のウェス・アンダーソン監督は、ストーリーに極めて政治的な背景を考案したと認め、このストーリーは世界のあらゆる場所に設定できるものだったと述べた。
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15日、アンダーソン監督は記者会見で、「このアニメーション作品で我々は、ファンタジー版の日本を提示している。我々は初めから、このストーリーの始まりである物語の政治的エピソードを考案しなければならなかった。我々は初めに、この映画をファンタジーにしようと決めたが、かなり長い期間このプロジェクトに携わるうちに世界は変化していき、この筋書きが非常に鋭いテーマになるだろうということが分かった。このストーリーは(実際に舞台として設定した近未来の日本だけでなく)世界のあらゆる場所、あらゆる時代に起こり得たものだ」と語った。

アンダーソン監督は、今回のプロジェクトには7年かかったとも述べた。

『犬ヶ島』は、12歳の少年、小林アタリの物語。アタリの後見人となっているのはメガ崎市の腐敗した市長で、ゴミでできた離島に市内の全ての飼い犬を追放するという決定を下す。その後アタリは、「スポッツ」という名の自分の犬を探して島に向かう。好意的な犬の一団とともに、アタリは島で汚職や無法状態、陰謀との戦いを開始し、この戦いが県全体の運命を変えることになる。

キャラクターの声を演じた声優には、ビル・マーレイなど米俳優に加え、渡辺謙や夏木マリ、オノ・ヨーコなど日本人キャストも起用されている。

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