スプートニク日本
絵を見てすぐに思い浮かぶのは、なぜキャラクターが全員このように勇壮な姿になっているのか、という疑問だ。ブルガーコワ氏は「スプートニク」とのインタビューで、「事実上すべての国の歴史は、ある一定の期間における戦争だ。これは現実だ。人々は常に戦ってきたし、さらにどれほど(戦い)続けるのか、誰に分かるだろうか」と語っている。それでは、ロシア人画家によるイラストに描かれた10カ国をご紹介しよう。
日本
日本は、謎めいた微笑を浮かべた美しい顔の寡黙な青年だ。ハイテクの甲冑は、彼が鍛錬で得た能力と天賦の才能に追加された補足に過ぎない。彼は重い甲冑よりも、スピードと機敏さのほうを好む第一級の戦士である。
ロシア
美しくて冷たく、率直なロシアだが、少し親しくなるまで彼女のことを知れば、愛想がよく慈愛に満ちた一面も見せる。困難な条件のもとで、中でも特に冬に戦うことを好む。
米国
ブルガーコワ氏にとって、米国は西部劇や力、スピードを連想させる。そのため、合衆国を表すキャラクターはカウボーイハットとマントを着けている。
イスラエル
この国では兵役が全国民に対し義務づけられているため、ブルガーコワ氏はこの国を女性兵士の姿で描いている。
英国
ブルガーコワ氏が描く英国は、普通に提示されるような--ファイブ・オクロック・ティーや女王、ドラマ『ダウントン・アビー』を伴った--英国像とは全く似ていない。その代わりこの英国は、ウィンストン・チャーチルという名の、酒と葉巻が好きなブルドッグを飼っている。
イラン
アラブの数々の民話からインスピレーションを得たブルガーコワ氏は、怪しくて口数の少ない魔法使いの姿でイランを描こうと決めた。彼の顔は黄金の仮面の下に隠されている。魔法のランプの中の魔神は、彼の望みをすべて実現する。戦いにおいてイランが用いるのは魔術、そして・・・外交的圧力である。
メキシコ
メキシコについて自身が知っていることは非常に少ないと、ブルガーコワ氏は認めている。ブルガーコワ氏が描くメキシコは、危険で美しく、不道徳な麻薬カルテルの首領である。その胴体の上の部分は、アステカやマヤの文化によってもたらされた刺青で覆われている。彼女は毒物に非常に詳しく、それらの毒を治療にも殺人にも利用する。
フランス
ブルガーコワ氏は、仮にフランスで君主制が勝利し、革命が失敗に終わっていたとしたらどうなっていたか想像してみることにした。その場合フランスは、年齢が既に1500歳を超えている吸血鬼の貴族となっている。彼は血とワイン、そして芸術を好み、君主制度による全ての利益を享受している。
カナダ
彼は善良な目をしたごく普通の青年。家にこもっているのが好きで、問題を探そうとはしない。彼にとっての唯一の戦場はアイスホッケーのリンクである。この場所で彼は「氷の王」と呼ばれており、その最も重要な武器は金属製のスティックとスケート靴である。
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ロシア人イラストレーター、初音ミクを聴き、宮崎駿監督のアニメからインスピレーションを受けながら、人物を列車に見立てた絵を描く