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ロシアのリャプコフ外務次官は、「コカイン事件」をめぐる最近の情報は、ロシアとアルゼンチンの関係を悪くしようとする意図と関係しているとの見方を示している。リャプコフ氏は「そのような情報を考え出し、つくり出すことに取り組む人々がいる。彼らは最初からネガティブなものを探し出し、作り話を考え出すことに燃えている」と述べた。また同氏は、ロシアとアルゼンチンの生産的かつ前例のない協力によって同件が明らかになったと指摘した。
先にアルゼンチン当局は、ロシアとアルゼンチンの情報機関による合同作戦で、389キロのコカインがモスクワへ送られるのを阻止し、アルゼンチンで地元の警察官やロシア出身者など数人を拘束することに成功したと発表した。コカインが入ったスーツケースは、在アルゼンチン・ロシア大使館の敷地内で見つかり、ロシアの外交官が自らアルゼンチンの警察に通報した。
アルゼンチンからコカインを密輸しているグループの組織者はドイツに隠れており、国際刑事警察機構(インターポール)ラインで国際手配されている。26日、ロシア連邦保安庁広報センターが発表した。アルゼンチンのラ・ナシオン紙によると、同人物はベルリンに住み、タバコ会社Habanosの販売代理人として働いている。
ロシア外務省のホームページには、偽情報と外務省のコメントが掲載された。そのいくつかをご紹介する。
1) 「欧州市場向けに準備された麻薬は、アルゼンチン側によって発見され、その後、大使館が調査に加わった」 麻薬はロシア大使館職員によって発見されたものだ。これについてはロシア側もアルゼンチン側も何度も発表している。
2) 「状況解明のためにロシアのN.P.パトルシェフ安全保障会議書記が緊急にアルゼンチンに到着した」 国際儀礼に基づき、このようなハイレベルの訪問はあらかじめ綿密に計画、合意される。N.P.パトルシェフ氏の訪問はアルゼンチンのM.マクリ大統領との会談を考慮し事前に綿密に調整されたものだ。
3) 「モスクワへ麻薬を送るために外交郵便の使用が計画された」 繰り返すが、同荷物を外交チャンネルを使って送ることはできない。このような問題の提起は、外交郵便のメカニズムや輸送秩序を知らないことを示しており、外交郵便の中身は当然ながら在外公館の技術スタッフによって決められるものではない。