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デル・トロ監督によると、同監督はウラジーミル・チェボタリョフ監督とゲンナージー・カザンスキー監督の映画『両棲人間』を観たことはなく、別の作品やイメージからインスピレーションを受けたという。だが『シェイプ・オブ・ウォーター』というハリウッド映画とソ連映画『両棲人間』のストーリーは似ている。両作品ともに、地上と水中という異なる世界の恋人たちの物語だ。『両棲人間』は、ロシアの作家アレクサンドル・ベリャーエフの同名SF小説を原作としている。主人公はイフチアンドル。少年だったイフチアンドルは、才能ある学者サリヴァトールによってサメの鰓を移植され命を助けられた。その日以来、イフチアンドルは魚のように水中を泳ぎ、どのような深さにも潜れるようになった。だが地上に長くいることは困難だった。地元の漁師たちはイフチアンドルを恐れ、「海の悪魔」と呼んだ。ある時、イフチアンドルは貧しい真珠ダイバーの娘グチエレの命を救い、記憶のないままこの美少女に恋をした…
『シェイプ・オブ・ウォーター』も『両棲人間』も恋愛ファンタジー映画であり、愛し合う者たちの前に立ちはだかる悪役がいる。だが芸術的手法はもちろん異なっている(違う時代に撮影されたことのみが理由ではない)。
まったく異なる舞台セットの中に、さまざまな主人公が存在している。デル・トロ監督の映画では、沼のようなトーンの陰気な謎めいた装飾が使われている。一方、『両棲人間』は、クリミアにあるコバルトブルーの透き通った水のワスピ湾が撮影現場となり、夏に屋外で海を背景に撮影された。
なお、ハッピーエンドは2つの作品のうち1本だけ…. だが一番重要なのは、現代の観客を満足させることが稀な美しく感動的な愛の物語が、2つの映画に共通しているということだ。これ作品は明らかに観る価値がある。
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