スプートニク日本
メイ首相は、2人に対して使用されたのはロシアで開発された物質だとして、「この物質は『ノビチョク』として知られる神経剤の一種だ」と説明した。
メイ首相は、「これが我々の国に対するロシア国家による直接行動だったのか、あるいは潜在的に大惨事を招く危険のある神経剤に対するコントロールをロシア政府が失い、それ(神経剤)が他の者の手に渡ることを許したかだ」と指摘した。
さらに、ロシアには13日夜まで状況の詳細な説明を提供する時間があると述べ、以前よりも「より重大な措置」を取ると警告した。
メイ首相の発表について、ロシア外務省では既にコメントを発表。同省報道官は、メイ首相の報告は「サーカスのショー」であるとしている。
また同省の声明では、ロシア政府に向けた非難は目前に迫ったサッカーW杯ロシア大会と関係があるとして、「(同省は、)サッカーW杯ロシア大会開幕前に西側メディアが、ロシアの信用を失墜させ、このスポーツイベントのホスト国としてのロシアに対する信頼を損ねることを目的として全面的なメディアキャンペーンを展開するだろうと、一度ならず警告してきた」と指摘している。
他方、ロシア上院(連邦会議)では、ロシアが「ノビチョク」ガスの生産を中止しただけでなく、その全ての備蓄を化学兵器禁止機関(OPCW)の国際監視員らの管理のもと、国際的合意に従って廃棄したと指摘している。
モロゾフ上院議員は、「サリンやソマンを含む戦闘用毒性物質の最後の1キログラムを、ロシアは昨年9月に廃棄し、化学兵器の生産については既に1990年代に中止されている」と述べた。
セルゲイ・スクリパリ元大佐【アーカイブ写真】
© AP Photo / Misha Japaridze
またロシア外務省は、英国のブリストウ駐ロシア大使が13日、同省に呼び出されたと発表した。同省では詳細を明らかにしていない。