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世耕氏は「プーチン大統領が再選をされてからの初めての首脳会談ということになる」として、「歴史的な首脳会談」になるのではないかと期待を寄せた。その根拠に、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの場であり得る首脳会談は再選後初であることに加え、8項目の協力プランが提示されてから2年となり、良い節目になることを挙げた。一方、露メディアの記者の質問に対して、フォーラムに参加する日本企業の数や自身の出席についてはまだ明らかではないとコメントを控えた。
8項目の協力プランが「紙から具体的にプロジェクトとして進んでいく」とともに「分野も広がっていく」ことを首脳会談で打ち出したいと述べた。これに加えて、協力プランには健康医療や都市環境の整備も入っていることを「ロシアの国民にもっと知ってもらいたい」と話した。世耕氏は、首脳会談がロシアの国民の理解を得る「大切な機会でもある」と述べた。
また、世耕氏はデジタル経済に関しても意欲を示した。ロシア側の強い期待から8項目の協力プランに入ったデジタル経済の分野で「もっと深掘りをしたプロジェクトを生み出していきたい」として、具体的な策として次のように述べた。
「特にコネクテッドインダストリーズを軸にした日本の制造サービス産業とロシアの世界的にもハイレベルなIT産業が手を組むことで、新しいサービスとか製品を作り出すことにつながっていくのではないか。あるいは、日本のデジタルのものづくりをロシアのものづくりに取り入れることで、ロシアの生産性を高めていくのではないかと思います。」
また、世耕氏は安倍首相とプーチン大統領の首脳会談がもう20回ほど続いていると言及した上で、自身もロシアのオレシキン経済発展相とほぼ毎月のペースで会っていると認めた。
米国による鉄鋼の輸入制限についてオレシキン氏と話し合ったかとの質問に対し、世耕氏は「今回は8項目の協力プランを議論する場であったことから特に話はしていない。日本としての考え方というのはオレシキン大臣に伝えた」と答えた。
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