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大使は「今まで英国ではロシア国籍を持つ者が複数、共通して不審な事情のもとで英国で不審な死を遂げている。これは未だに解明されていない」と述べ、まさにそのため英国はロシア人にとって危険な国だと指摘した。
大使によると、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・スクリパリ 元大佐とその娘が英国で毒を盛られた事件によって扇動されている西側諸国による現在の反ロシア政策は、軍事侵攻が始まる前にイラクに対してとられた方法と似ている。大使は「今回のやり方も非常に似通っている。ロシアは首尾一貫して、化学兵器禁止機関(OPCW)への調査協力を主張し続けているが、英国はこれをきっぱりと拒否している」と指摘し、「これは英国の目的あるいは課題がスクリパリ氏事件の実態解明ではなく、ロシアのイメージと国際社会における権威を損ない、これを孤立化させることだからだと思う」と強調した。
ガルージン大使は、米国と英国はロシアの独立した外交政策とリーダーシップを受け入れることができないとの見方を示し、米国と英国のリーダーシップはイラク、リビア、ユーゴスラビアへの軍事侵攻、国家の破壊であると指摘し、「それに対してロシアは国連を中心に国際法に基づき、内政に関しては主権尊重の原則の外交。この原則を英米は最近全く無視し、ロシアに煽動をかけている」と述べた。
続けて大使は「この裏には6月にロシアで開催のサッカーW杯へのボイコットを煽る気持ちが、W杯開催権争いでロシアに負けた英国にあると思う。また独自外交を行うプーチン大統領を妨げようと思い、大統領選挙の直前にこうした事件を仕立てたのではないか」と指摘した。
ガルージン氏は、赴任後初のブリーフィングで、所謂「スクリパリ事件」に関するロシアの立場を詳しく説明した。
また大使は、日本のプレスは同事件を広く報道しているが、ロシアの論拠を読者に伝えていないと指摘した。
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