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今後の交渉を担当するのはトランプ米大統領に新国務長官として指名されたマイク・ポンペオCIA元長官。外交官の役割を情報機関の職員が務めていることは、今後の協議に策動を加えるだけだ。
なお米上院外交委員会は4月12日にポンペオ氏の国務長官への指名承認に関する公聴会を行う。これも交渉プロセスにとって重要だ。ロシア科学アカデミー極東研究所・朝鮮研究センターのコンスタンチン・アスモロフ主任研究員はこのような見方を表し、次のように語っている-
プロセスが停滞から動き出したことにおいて重要な役割を演じたのが韓国だ。当初は、すべてを決めるのは米国であり、韓国は何も影響を与えないかに思われた。なぜなら北朝鮮関係で韓国指導部は常に米国の政策方針におとなしく従ってきたからだ。だが結果的にこの韓国が北朝鮮と2007年以来となる南北首脳会談の実施について合意した。ロシア科学アカデミー極東研究所、朝鮮モンゴル課のアレクサンドル・ヴォロンツォフ課長はこのように指摘し、次のように語っている-
大きな力が注がれているのは、米朝首脳会談の開催場所の選択だ。北朝鮮は平壌での開催を提案しているが、米国がこのような会談を外国で行うことに同意することは恐らくないだろう。だが金氏がワシントンを選ぶことも恐らくないだろう。決定までの時間は、会談実施の願望と同じように、まだある。ヴォロンツォフ氏はこのように強調し、次のように語っている-
なおヴォロンツォフ氏は、トランプ大統領と金氏の会談が行われる場所は、もしそれが頓挫しなければ、恐らく直前に発表されると考えている。今はその時を待ち、金氏と大きな合意を結ぶというトランプ氏の願いが実現するかどうかを見るだけだ。
だが、書面による具体的な合意なしに金氏が核兵器を放棄するというのは、今でもやはり、あまりにも楽観的なシナリオのように思われる。