英雄か犯罪者か? ロシアでケメロヴォの消防士守る署名集まる

シベリア・ケメロヴォにある大型商業娯楽施設「ウィンターチェリー」で先月25日、火災により64人が死亡した事件を受け、ロシア捜査委員会は、施設の消防隊のセルゲイ・ゲニン隊長に対する刑事捜査を開始した。職務怠慢の疑いがかけられ、最大7年間の禁固刑になる可能性がある。
この記事をSputnikで読む

スプートニク日本

捜査委員会によると、ゲニン容疑者は、目撃者から多くの人が閉じ込められていた映画館に消防隊を向うよう要請を受けたが無視した。ゲニン容疑者は反対の方向に部下を向かわせ、時間が失われた結果、映画館にいた37人が死亡した。

ケメロヴォ州知事が辞任 火災で死者64人【動画】
しかしロシア非常事態省は、消防士が目撃証言ではなく、自らのプランに沿って行動すべきだとする規則に厳密に従っていただけだと述べる。

市民もゲニン容疑者が火事現場で8時間以上活動して多くの命を救ったとして支持し、擁護する署名を集めている。嘆願書は、裁くべきは命を賭して人びとを救った消防士ではなく、火災予防規則に違反し、消防用設備を整備しなかった責任を持つ施設のオーナーと役人だとしている。

ゲニン容疑者のほかに、施設を訪れた人の安全に責任を負う7人に刑事捜査が開始されている。過失致死と火災予防規則に違反した疑いがかけられている。

セルゲイ・ゲニン隊長

容疑者らは最大禁錮4年が課される可能性がある。

関連ニュース

「人生は意味を失った」 ケメロヴォでショッピングセンター火災犠牲者との別れ

ケメロヴォの犠牲者を追悼する全ロシア集会

コメント