スプートニク日本
グテーレス事務総長は、現在の対立と20世紀の冷戦との重要な違いは、以前はソ連対米国の深刻な対立だったのに対して、今回は複数のプレーヤーの国益が存在しており、米露の他に中東ではトルコ、イラン、サウジアラビアが非常に活発にこれに関与していると指摘している。グテーレス事務総長は、大国のプレーヤーはすでに以前のようにはプレーに参加する全員をコントロールできなくなっているとの見方を示している。
「シリアでは複数の軍隊とありとあらゆる反体制勢力が行動しており、世界中から集まった人間が戦っている。様々に異なる関心が衝突し、冷戦もあり、スンニー派とシーア派の対立、中東地域の様々な部分の対立もある。国連が奇跡的にこれらすべての問題を解決しうると考えるのはあまりにナイーブな話だ。特に今のように国連安保理がいくつかに分裂している時には。」
この現状からグテーレス事務総長は、第2次大戦後の政治状況を反映している今の国連安保理は国際政治の現状を反映していなことから、なんとしても改革は必要だと強調し、常任理事国のメンバーらが拒否権をツールとして用いるあまり、頻繁に発動しすぎると指摘している。
関連ニュース