インド 稀有な不治のウイルス発生 蔓延の兆し

インド南部で危険なニパウイルス(Nipah)に感染した9人が相次いで死亡した。このウイルスは脳炎、呼吸困難を引き起こし、死に至らせる。
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ニパウイルスは世界保健機関(WHO)の分類ではその感染症が世界中に蔓延する恐れのある危険なウイルスとされている。サイエントアラート誌が報じた。

ニパウイルスはマレーシアで発症した際に初めて発見された。感染媒体はオオコオモリ科の動物。今までにウイルスが発見されたのは豪州、バングラディシュ、インド、中国、タイ、アフリカで他の動物や人間への感染もあるほか、人間も唾液の接触で感染は広がる。現在、ニパウイルスを治す薬もワクチンも開発されておらず、感染した場合、40%から75%の確率で死に至る。

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ニパウイルスが猛威を振るっているのはインド、ケーララ州のコーリコード市。検体の結果、死亡した9人のうち3人の体内組織にニパウイルスが見つかっている他、感染を疑われ、病院に運ばれた人はさらに25人に及んでいる。

ニパウイルスは感染しても兆候が出にくいものの、脳炎を引き起こすことが多い。患者は、筋肉に力が入らない、のどが痛い、熱が高いといった症状を訴えた後、中枢神経系にダメージが現れ、意識不明に陥る。

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