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ヒ素は、生きた細胞を抹殺してしまう強い毒物。健康な細胞に害を与えることなく、「劇薬」を正確にがん腫瘍に的中させるため、学者たちは三酸化二ヒ素を脂肪細胞の膜に覆われた微小なカプセルに包んで患部に投与した。
脂質は、健康な細胞組織の中では溶解しない。このため毒を含んだカプセルは、患部に到達するまでは、血管を通って安全に移動を行う。
患部はがん細胞によって酸性化されている。この酸がカプセルが到達するとただちに脂肪質の膜を溶かし始め、解き放たれたヒ素が腫瘍を根絶させる。
学者たちは、ヒ素によるがん治療に大きな期待を抱いている。動物実験の結果では、急性白血病の場合で寛解する確率は95%となった。この研究結果は、科学誌「MedikalXpress」に掲載された。
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