高野山は聖なる場所と考えられており、数多くのお寺がある。中には観光客を受け入れている宿泊施設を経営するお寺もある。赤松院もその一つだ。1100年の歴史を持つ赤松院は、現在、外国人旅行者の間で人気があり、宿泊予約サイトBooking.comでの評価は7.1となっている。
赤松院には豪華なインテリアはない。ここではあたかも僧侶であるかのように感じたり、布団で寝たり、精進料理を試したり、「お勤め」に参加したりできる。
宿泊客はサイトBooking.comあるいはTripAdvisorにレビューを書くことができる。通常、日本のホテルのスタッフは、宿泊客のクレームや不満に対して丁寧で申し分のない対応をするが、赤松院の返答は辛辣だったため、ネットユーザーたちを驚かせた。
クレームに対応したのは、米国出身の赤松院の僧侶ダニエル・キムラ氏。カナダのジャーナリスト、メリッサ・マーティン氏はツイッターに、キムラ氏の返答を投稿した。
キムラ氏は、質の悪い枕、質素な食事、また僧侶の英語の知識が不足しているというある外国人宿泊客からのクレームに対し、「あなたが西洋人だからといって特別扱いはしない」と返答した。
また奇妙な食事だったという別の宿泊客からのコメントには、罵り言葉を使って返信した。
一方、大多数のネットユーザーは僧侶側につき、大勢の人が、必ず赤松院を訪れると約束した。
なおキムラ氏本人はガーディアン紙のインタビューで、日本語を一言も話すことができず、ハイレベルのサービスに期待するだけの宿泊客の傲慢なレビューに疲れたと語った。
だが同時にキムラ氏は、宿泊客へのある返信で罵り言葉を使ってしまったことは後悔していると話した。