「米国、日本人大虐殺を謝罪せよ!」 駐日米国大使館前で抗議運動

広島原爆投下から73年を迎える6日、駐日米国大使館から数メートルのところに位置するJRビルで抗議運動が発生した。参加者の米国に対する要求を探るべく「スプートニク日本」の特派員が現場に向かった。
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スプートニク日本

1945年8月6日、午前8時15分、ポール・ティベッツ米空軍准将は人類史上初となる原子爆弾「リトルボーイ」を広島に投下した。抗議運動の参加者たちは黙祷をささげ、原爆で亡くなった犠牲者を追悼した。抗議者の手中には喪章を付した日本国旗や、米国政府に原爆投下への謝罪を求めるプラカードなどがあった。参加者の一人であるヤマグチユウジロウさんはスプートニクに対し、「やはり、原爆投下をアメリカがいまだに正当化し謝罪していないということ、それは絶対に許されないことだと思います。しっかり謝罪を引き出し、正当化をさせないということで抗議しています」と語った。米国大使館に集まった参加者たちは、謝罪の言葉もなかったバラク・オバマ前米大統領の歴史的な広島訪問を回想していた。参加者らは犠牲者の遺影を手に「米国大使、全ての米国民は残酷を直視せよ!」と叫び、米駐日大使に米国の行いに対する責任を追及した。

在日米国大使館付近での抗議運動

抗議運動主催者であるニシムラシュウヘイさんは演説を終えると、米駐日大使宛に抗議文を提出した。大使館から戻ったニシムラさんはスプートニクに対し、「 アメリカの原爆投下という戦争犯罪に時効はない。それと、日本列島大空襲と原爆投下を米国国立ホロコースト記念博物館に展示しろ(という訴え)、それを提出してきました」と述べた。

急進的グループの抗議運動は、警察とのもみ合いに発展した

数千人の命を奪った原爆投下への謝罪要求のほか、参加者らは日米同盟の条件見直しを要求した。ニシムラさんは、「日米同盟は日本がアメリカに軍事的に従属させられている非常にいびつな条約だと思っています。全面改訂を望んでいます」との考えを示した。一方、ヤマグチさんは、「日米の友好はいいと思いますが、やはりその中で日米地位協定とか、たとえば日本の空とかも米軍が管理権をもっている。それは不平等なので、その関係は変えなければいけないと思います」と述べ、日米関係が不平等な条件のもとに成り立っていると主張した。

ニシムラ シュウヘイ (在日米国大使館付近での抗議運動)

抗議運動をするべく駐日米国大使館前に集まったのは10人に満たないものの、参加者らは、自分の意見や要求が多くの日本人のそれと同じくしていることに自信を示した。ヤマグチさんは、「今の安倍総理は日米同盟を強固にしていくというスタンスですけど、その中で日本が、たとえば日本の空だから日本が主権を持つと主張していかなければならない。日本政府の中にもそうした人はいるので、それを広げていこうと思います。米軍もあまりにも多すぎますし」と述べた。

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大使館に向かう抗議運動の参加者たち
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在日米国大使館付近での抗議運動
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在日米国大使館付近での抗議運動
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ヤマグチ ユウジロウ (在日米国大使館付近での抗議運動)
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在日米国大使館付近での抗議運動
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急進的グループの抗議運動は、警察とのもみ合いに発展した
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在日米国大使館付近での抗議運動

米国大使館前での抗議運動はこれで終わりではなかった。12時40分、興奮状態にある抗議者らは警察ともみ合いになった。抗議者らの要求は「米国は原爆投下を謝罪せよ!!」というものであった。

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